・現在起きている問題はサブプライムローンに基づく金融商品だけが問題なのではない、ところがアメリカ由来のリスク資産全体に基づく損失額を会計基準の濫用でごまかし、他方では問題はアメリカでのみ起きているように説明している(p36)
・ゴールドマンサックスも決算発表時に、”管理下にある試算とは当社が管理する諸ファンドに対する投資は含んでいません”と記述していて、損失額が把握できていない、これが「減収・減益・黒字決算」ができる根拠(p38)
・暴落とはいえ、株価が成立しているということは、誰かがそこで買っているということ、なぜ買うかといえば、それは「空売り」によって巨額の利益をあげるため(p54)
・銀を地域通貨として「国内」に基盤をもつ地域銀行の勢力(利殖をよしとせず反銀行論的な立場)と、国際通貨である金本位制を促進して「国外」への打って出る「越境する投資主体」が激しい闘争を繰り広げてきた国である(p61)
・オバマ大統領が何を打ち出したいと思っていようとも、アメリカには肝心な「カネ」が全くない、2007年5月末で連邦と地方政府の財政赤字の累積額は5910兆円(p68)
・アメリカが戦前から多くの政策に対して行ってきたインフレ換算した合計額:3.95兆ドル(マーシャルプラン、ルイジアナ購入、アポロ計画、朝鮮戦争、イラク、ベトナム戦争、NASA関連)よりも、2008年度のサブプライム公的救済額(4.62兆ドル)のほうが多い(p71)
・アメリカのデフォルト宣言には2通りあって、1)バーチャル通貨単位をつくって米ドル価値の切り下げ、2)FRBによるアメリカ財務省債券の引き取り加速によるハイパーインフレ、がある(p75)
・アメリカと比べて国力の劣るカナダ、メキシコと組んで新通貨(アメロ)を発行すると主要通貨よりも大幅に安くなる、しかしそれにより輸出(特に中国へ)は有利になる(p124)
・ヒラリークリントンの真の役割は、アメロ導入だけでなく、新たなアメリカ覇権の道筋をつけること、その足がかりが「知的所有権」と「原子力」である(p132)
・世界のブロードバンドをリードしているのは、情報共有の自由な韓国などのアジアであり、世界一厳重に著作権を保護している米国は後進国へ転落した(p146)
・1994年の「米朝枠組み合意」とは、北朝鮮がそれまで旧ソ連由来の核開発を放棄する代わりに、アメリカの技術が詰まった軽水炉を受け取る(原子力協力協定)である(p154)
・2008年4月で米露で合意された「米ロ戦略枠組み合意」では、低濃縮ウランはロシアが、高濃縮ウランはアメリカが世界に供給することが決まった(p156)
・アメリカの人口構成は40代後半の世代が比較的大きな山となっていて、30代前半が圧倒的に少ない、働き盛りの少ない時代が続き経済が低迷する可能性あり(p184)
・日本円の独歩高という現象こそ、アメリカがデフォルト、欧州が国家破産と走る中で、最後に選ばれたということを意味する(p237)
・アメリカでは金銀交換レートの変動がネックとなっていたので、1873年に銀による貨幣鋳造を中止した、地域通貨として大いに流通していた貨幣の鋳造中止はアメリカ内で世界恐慌とあいまって強烈なデフレを起こした(p257)
・アメリカは金本位制法にもとづき、植民地通貨を金貨幣へ転換することに高い優先順位を置いた、その地域とは中国、メキシコ、パナマ、キューバ、ドミニカといった銀本位制の国であった、しかし失敗に終わった(p259)