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summary

アメリカは日本の消費税を許さない 通貨戦争で読み解く世界経済 (文春新書)

アメリカは日本の消費税を許さない 通貨戦争で読み解く世界経済 (文春新書)の写真

・国民所得が上がらない中で、物価上昇率目標2%だけを推進すればこれは不景気下の物価上昇であるスタグフレーションとなり、一般国民にとっては最悪のシナリオとなる(p27)

・付加価値税、消費税は今や世界の約140カ国で採用されている税制度であるが、その中に米国は含まれていない(p37)

・間接税は、仕向地原則のもとでは、輸入品には輸入国の付加価値税が課税、輸出品には輸出した国から還付金がもれなく渡されることになっている(p43)

・海外から米国へと輸出されている製品に対しては、原産地で課税免除されるために還付金が与えられる(p44)

・日本国内では、消費税増税は社会保障費の捻出、財政再建のためと宣伝されているが、むしろ国際的な通商問題である非関税障壁として消費税の存在が大きい(p49)

・輸出還付金で渡されている2.5兆円も含め、合計12.5兆円が本来の消費税収のはずが、全体の4分の1が大企業に還付されている(p50)

・付加価値税に還付金を付けることを米国が軽率に認めてしまったことが、後になって大変深刻な取り返しのつかないミスになったとされている(p71)

・消費税に代表される輸出品への還付金付きの間接税引き上げと、法人税の引き上げがセットにされるようなら、報復措置を取ると米国は言明している(p82)

・TPPを一言で言えば、各国の関税引き下げを目論んだ試みである(p105)

・大店法の改正で漁夫の利を得たのは、日本の大規模小売業であった、海外資本は繊細な要望への対応は無理があった(p115)

・消費税導入あるいは引き上げ、見送りの時期と、日米通商交渉の歴史はまるっきり重なっている(p119)

・ISD条項に絡む提訴の最たる例として、取り上げれられるのがカナダ、米国とカナダはNAFTAを結んだ際にISD条項を付随させた結果、エチルという企業によってカナダ政府が国際仲裁所に提訴されたことがあった。オクタンを精製する際に使用されれる添加物MMTを有毒物質と考えている政府が規制、それを輸出できないエチルが提訴した(p124)

・ニクソンショックにおいて、10%の輸入課徴金の賦課がされたが、為替レートが修正されれば、撤回することも示されていた。実際には1971年12月のスミソニアン協定でレートが308円と設定された時点で、課徴金が終了となった(p173)

・1ドル=360円となった背景は、昭和9-24年までの卸売物価の上昇が、日本209倍に対して、米国は2倍、2国の比である104.5倍を、昭和9-11年の対米レート:3.45円にかけると、360円となる。ただし、3.45円が大幅な割安レートであった(p185)

・輸出還付金が大企業に留まっているわけではなく、下請け企業をはじめ支払いはきちんとされているといわれるが、価格として埋没してしまうか不明(p235)