・人類が大昔に誕生してから、現在の私達は800世代目に当たる、最初の600世代以上は洞窟で暮らし、活字になった文字を見るようになったのは、最後のほんの数世代である(p36)
・貨幣は、エネルギーの代用品として進化した可能性がある、塩は単なる岩塩から、食べ物を保存する手段へとなり、さらには、食べ物の調達量を増やすために必須のアイテムとなった(p47)
・もしも私達の最古の先祖に道具を創造する能力が備わっていたとすれば、別の道具である「言語」も持っていたとも考えられる(p61)
・食料を保存してから調理できるようになると、それをきっかけに先祖たちの胃袋は小さくなったと考えられる。他の霊長類を比較して、人間の胃袋は60%程度(p61)
・大勢の人たちが不動産購入をするのは、名目金利が低くなり、ローンを払う方が有利と推測するから。実際には、実質金利を考慮すべき(p84)
・ベネディクトによれば「お返し」には二つのタイプがある、一つは義務、これは自分が受けた恩を完全には返せない、もうひとつは義理で、これは受けた恩と同程度の恩を返す。義理には、仲間・親族など世間に対する義理と、自分に対する義理(体面・評判・名声を守る)がある(p126)
・結婚式、葬式は二度あってはならないので、贈り物のリボンは「結び切り」というユニークな方法(p127)
・一部の貸付金は、1年を360日とみなす60進法が採用されている、古代ギリシアでは10進法、古代ローマでは12進法に基づいて計算された、そのためギリシアでは利息が元本の10分の1=10%、ローマでは12分の1=8%が設定された(p132)
・イギリスでは1869年にようやく議会で、債務者救済法が制定され、債務による収監は禁止された。イギリスからアメリカに渡った人達の多くは債務者で、債権者から逃げるのが目的であった。(p135)
・紀元前560-547年の古代リディアでは、金銀の交換レートは、金1グラムにつき、銀13.8グラム(p158)
・ラテン語の夜明けを意味する auroraは、金を意味する aurumと同義語で、元素周期表では Auと表現される。(p174)
・世界には170種類以上の通貨が存在するが、通貨取引の85%には米ドルが関わっている。貿易財の価格は、アメリカが取引に参加していなくても、ドルで設定される(p183)
・農民やポピュリスト党員などの債務者は、銀と金による複本位制を提唱した、貨幣供給量が増えるので。債権者は、貨幣の価値が高まるので、金本位制を望んだ(p211)
・欧州数カ国が戦時中に金本位制から離れたのは、戦費を調達するための紙幣を印刷できるため、終わると戦前の成功の再現を目指して、金本位制が復活する。しかし、これは他の金貨との交換ができない(金の延べ棒としかできない)偽りの金本位制であった、アメリカは古典的金本位制を残して、ドルは金と交換された(p212)
・1933年にアメリカは、全ての金貨、金塊、金証券(宝飾品等な一部例外)を、1オンス=20.67ドルで政府に差し出すように命じて懲役刑もあった。1934年に制定された金準備法で、1ドル=35ドルとして、ドル切り下げをした(p215)
・アメリカの動きに対抗して日本は円の変動相場制を採用すると、7%の円高となった。これに10%の追徴税を加えると、アメリカで販売される日本製品の価格は、17%も跳ね上がった(p219)
・イワカアワーには6つの通貨単位があり、1アワー=10ドル、13万ドル以上のアワーが流通している。最も注目すべきは、アワーでの融資には利息が付かないこと、利息を支払うために借金を重ねる必要がない(p241)
・世界の金融機関が破たんしても、5つのアイデアのどれかが採用されるだろう。金属貨幣への回帰、現金利用の増加、物々交換、公共財としての活用、仮想通貨(p249)
・決済関連企業が何百と立ち上げられたが、生き残って多くの消費者から受け入れられたのは、ペイパルだけだろう(p251)
・ビジネスを動かすという点では、評判も、また一種の通貨である(p265)
・映画、インセプションでは、時間が支配的な通貨になっている。年齢が25歳に達すると時計はゼロに向かって動き出し、ゼロになった時点で死を迎える。他人と時間の取引もできる。富裕層は貧困層を犠牲にして時間を蓄積する(p268)
・紀元前1500年に編纂された、古代ヒンドゥー教の聖典ヴェーダによれば、人生には、ブルシャルタ(追い求めるべき目的)が4つある。1)ダルマ(義務)、2)アルタ(富)、3)カーマ(喜び)、そして、最終的な目的である、モークシャ(解脱)である。アルタは、外面的成功や世俗的な富の蓄積で、お金・イメージ・地位を指す、モークシャは、これらの事柄を放棄する意味が込められている、精神的な富である(p308)
・ブルシャルタは、人生の4つの段階に呼応している、1)プラマチャリア(学生)、2)グリハサ(世帯主)、3)ヴァーナブラスタ(隠者)、4)サンニャーシ(世捨て人)、前半2つでは、アルタを追求すべきだが、後半はモークシャを追求すべき(p309)
・デラウェアが合衆国憲法を最初に批准した州である(p322)
・人間にとっての貨幣の起源は、物々交換ではなく、債務であったと指摘した上で、価値の象徴として貨幣そのものを評価する見方がある一方で、単なる計量単位としてのみ評価する見方もある。前者が硬貨などのハードマネー、後者が、紙幣などのソフトマネー(p358)