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summary

日本の経済安全保障 国家国民を守る黄金律

日本の経済安全保障 国家国民を守る黄金律の写真

・ 「経済安全保障」とは、経済活動に関して行われる国家及び国民の安全を害する行為を未然に防止することである(p16)

・私たちの暮らしに身近なコンピューター・インターネット・ GPS ・電子レンジ・食品用ラップ・缶詰・お掃除ロボットなども、元々は 国防上の技術開発から生まれたものである、日本の防衛省が実施している研究開発の成果も、スピンオフとして社会に還元されており、我が国の技術力・経済力の強化につながっている。近年になって注目されている、 AI ・量子・無人化(ドローン)・センシングに加え、情報通信・情報処理・情報セキュリティ・マテリアルなどに関する技術は、経済・社会を便利で豊かで安全なものにする可能性があると同時に、軍事に使用されると安全保障環境に本質的な変化をもたらす(p18)

・ 経済安全保障推進法の法律案は「重要広範議案」とされた、2023年11月から三回の有識者会議での議論の後、2024年1月には、最終取りまとめ、を公表、2月には各党で法律案を審査した上で、2024年2月27日に閣議決定、同日に衆議院に提出された。重要広範議案とは、登壇議案のうち、その内容が重要かつ後半に 及び、内閣総理大臣が本会議及び付託委員会で 答弁すべきものとして、議員運営委員会理事会 合意に基づき指定されるものである(p28)

・実は日本の「 経済安全保障推進法」のように、経済安全保障に関して 幅広く定めた法律を整えた国は世界に例を見ないことから、諸外国の首相や 閣僚が来日した際には、 法律の内容を尋ねられることが多い。 私には 同盟国・同志 国における直接のカウンターパートとなる大臣はいなかったので、案件ごとに 各国の所管 大臣と会談を行ってきた(p33)

・ 2021年の貿易統計によると、重要 鉱物である、バッテリー メタル(リチウム、ニッケル、コバルト、黒鉛、マンガン)とレアアースの海外依存度は、ほぼ100%である(p91)、従って、日本政府は最終的に、 南鳥島を一つの拠点として レアアースの生産システムを構築することを目指している。そして 将来的な鉱区設定、すなわち国産 レアアースの産業化に向けて着実に取り組みを進めていきたい(p93)

・ 2022年9月に、「経済安全保障 重要 技術育成プログラム研究開発ビジョン」を、国家安全保障会議における審議を経て、経済安全保障推進会議と統合 イノベーション会議で決定した。合わせて 国の支援 対象となり得る技術 の3つの三要素 及び 4つの領域を仕分けした上で、支援 対象とすべき27件の重要技術を示した。4つの領域とは、1)海洋領域、2)宇宙・航空領域、3 )領域横断・サイバー空間領域、4)バイオ領域、である(p140)

・一般的に ドローンの飛行距離とペイロード(最大積載量) には トレードオフの関係がある、長距離飛行と高 ペイロード 運搬 を両立させることには 技術的な課題がある(p150)

・風況 の影響を受けやすいドローンにとって、飛行 空路における風況の観測 や 物体の検知は重要である。我が国には 独自技術として、風況も観測可能な先進的「ドップラー・ライダー」 技術が存在する、反射光の観測に際して様々な ノイズを排除し、微弱な 散乱光を解析するドップラー・ライダーの肝となるソフトウェア技術について 他国を凌駕する技術を有している。この技術によって 小型でありながらも 大型のドップラー・ライダー と 同程度の観測 距離に高められる うえ、レーザーを小さくできる(p156) さらに 誤差 6cm の測位も可能な日本の優れた 、 準天頂衛星 は、今後 自動運転やスマート農業における活躍が期待される(p159)

・日本は世界でも最先端の「軌道上における接近・捕獲技術」の保有国である。 JAXA は 技術試験 衛星 7型「きく7号」により、 ランデブー・ドッキング技術 ( 宇宙で2つの物体が近づき、結合する技術)や、宇宙用ロボット技術を獲得し 、I SS への「コウノトリ(HTV)」による物資補給 ミッションも 完遂している、2026年以降には世界初となる 大型 デブリ除去 実証を行う 衛星を打ち上げる予定である(p168)

・極限の環境下において使用される 蓄電池には、現行のリチウムイオン電池と同程度の「高い エネルギー密度」を保持し、 解除・航空輸送 時や 事故・衝撃 時における「耐久性・安全性」に優れ 、長時間 メンテナンスフリーで運用可能でもあり、 幅広い 温度域でも動作するといった優れた特性が求められる。このような要求を満たす 蓄電池として、全固体酸化物電池に期待が集まっている。全固体体電池には、硫化物型と酸化物型がある。 硫化物型は2020年代後半 にも 実用化される見込みであるが、破損時に硫化水素ガスを発生させる 懸念があり 、より安全性の高い 酸化物型への期待が高い(p175)

・経済安全保障推進法に規定されるまでは、 G 20 諸国の中で に機微に触れる技術に関して「特許出願の非公開制度」を有していないのは、日本・メキシコ・アルゼンチンだけであった。本 制度の運用は、2024年5月1日から始まった(p197)

・これまで日本に存在した唯一の「セキュリティ・クリアランス制度」は 、激しい反対運動の中で 安倍 元総理が命運をかけて成立させた「特定秘密保護法」を根拠とするものだった。 この制定によって、日本の情報保全制度に対する信頼性が高まり、同盟国・同志 国との間で 機微に触れる情報の共有が格段に 円滑になった(p217)

・2024年5月10日に成立した「重要 経済 安保 情報保護 活用法」は、政府が保有する情報の保全制度の一環として、経済安全保障の観点から重要な情報を政府が指定し、指定された情報を取り扱うことができるものの範囲を制限して、当該情報を保護する枠組みを設けている。そして 守秘義務を課し、 これを漏洩 などした場合には罰則を科す。 梱包は2025年5月16日に施行された(p234)

・特定秘密保護法においては、保護の対象となる特定秘密は、防衛・ 外交・特定有害活動(スパイ活動など)の防止・テロリズムの防止の4分野に関する情報である。 基本的に 民間事業者が保有している情報は 精度の対象外となる、そのため ある日突然 国の職員が民間事業者の営業秘密などの情報を、 重要経済 安保 情報に指定します、などと 一方的に 言いに来ることはない(p239,241)

・我が国は、米国・英国・フランス・イタリア・ドイツ・オーストラリア・インド・韓国・ NATO の9カ国 機関との間で、情報保護協定を締結している。米国・インド・韓国との協定は、軍事情報のみが 対象(p261)

・日本の経済安全保障は、特定の国や企業を 念頭に置いたものではない 、ということが 鉄則である(p347)