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summary

デフレ時代の富国論

デフレ時代の富国論の写真

・ユーロという共通通貨システムは、貿易収支などの国際収支がバランスに向かうのを阻止し、赤字国は際限なく赤字、黒字国はその逆になることを可能にした(p8)

・国家の富には、蓄積としての「ストック面」である国富と、富の流れ(国民の所得)である「フロー面」の2つがある(p23)

・2009年の全国銀行の貸出残高は、前年度比で2.5%減少、これは資本主義としては異常事態、この理由として、1)民間企業に資金需要がない、2)銀行側がリスクを意識して貸したがらない、である(p37)

・民間資産が増えたから国債発行が可能なのでなく、「政府が国債を発行したから、その結果として、民間資産が増える」、巷では逆に言われている(p41)

・国富を増加させるには、「無から有を生み出す」ための環境整備が重要、具体的には、企業の設備投資の活性化、土地売買の活性化、株式投資の活性化である(p54)

・資産家が富を海外に持ち出すとき、日本円を外貨に両替する必要があるので、国家としてみれば互いに国の金融資産を手に入れるだけで、純資産や純負債には影響しない(p68)

・たとえ銀行ローンを返したとしても、銀行の資産、自分の負債が影響するのみで、負債の返済では国富は変化しない、購入価格よりも安い価格で販売すると国富である純資産は減少する(p92)

・日本がアメリカの恐慌時のようにストックとフローが崩壊しなかったのは、1)政府が負債を増やした、2)日本の供給能力が外需により吸収されたので(p99)

・1995年の武村大蔵大臣の「日本財政危機宣言」以来、日本の一般政府の負債総額は500兆円も増えているが、長期金利(新規+10年物金利)は、上昇していない、その理由は、日本の国内が過剰貯蓄状態で、かつ資金需要が少ないため銀行が国債を買うしか無いから(p112)

・政府の負債残高は、よほどのバブルにならない限り財政黒字にならない、それを経験したのは、1990年の日本、2000年のアメリカ、2004~2006年のアイスランド、アイルランド、スペインである(p113)

・現時点で日本の国富を増やす解答としては、「政府が国債を発行し、公共投資など非金融資産へ投資せよ」となる(p114)

・国土面積に占める可住地割合は、日本は27%で10万km2であり、イギリスやドイツの半分、フランスの4分の1であり、道路延長距離をこれをベースにするのはおかしい、保有自動車1万台辺りでみるべき、これによれば日本はイタリア、イギリスよりも低い(p139)

・2000年基準で、ロシアやドイツは人口が減少しているが、経済成長している(p145)

・世界基準である生産額ベース総合食料自給率では、日本の値は70%(カロリーベースでは40%),もし食料輸入が途絶えると国民に餓死者がでるだろうが、カロリーベース自給率は100%となる(p157)

・アイルランド国債は、2010年10月に破綻して長期金利が8%となったので、12月にムーディーズはアイルランド国債格付けをAa2から5段階下げて、Baa1とした(p215)

・東京圏には現在3670万人が住んでいるが、これが世界最高を誇っているのは、犯罪率の低さ、公共交通インフラの充実である(p227)

・電気自動車のみしか走れないというような、電波法改正(2011年7月で地上波アナログ放送停止)をやれば、6000万台の買い替え需要が生まれる(p238)

・筑波大学のチームでは2010年12月に、従来より10倍以上も油の生産能力が高いタイプの藻を沖縄で発見した、全国の0.05%を石油培養プラントにすれば日本の石油需要が満たされる(p239)

・海中ウランの規模は日本の近海だけで520万トン、これは現時点での日本の原子力発電所の全需要の570年分以上(p245)

2011/2/12作成