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summary

TPP 黒い条約 (集英社新書)

TPP 黒い条約 (集英社新書)の写真

・韓国企業の優位はFTAではなく為替レートによるもの、実際、安倍政権の金融緩和による円安で、韓国企業の競争力は大きく後退した(p4)

・現在の世界は、1815年(ナポレオン戦争終結=イギリス覇権成立、1919年(第一次世界大戦終結=イギリスが覇権失った年)、1945年(アメリカが覇権国家となった年、1989年(ベルリン壁崩壊=アメリカが一極主義的な戦略を取り始めた年)に匹敵する(p19、37)

・日本の成功の背景には、覇権国家アメリカの存在、ブレトン・ウッズ体制、アメリカの冷戦下の安全保障戦略、政府介入を是認するケインズ主義的経済運営等の特殊事情があった(p26)

・アメリカの会計部門は、賃金の上昇ではなく、負債と資産価値の持続的上昇により消費を拡大して需要を生み出した(p33)

・年次改革要望書は、競争政策は独禁法の大改正(2005)、商法の大改正・会社法制定、司法制度改革、郵政民営化で実現されている(p76)

・TPPのISD条項に基づけば、外国の一民間企業や個人投資家が、一方的に相手国政府を国際裁判に引きずり出せる(p99)

・アメリカは、オーストラリアは英米法の国だが、韓国は大陸法なので、韓国の主張(ISD条項撤廃)を一蹴した(p104)

・日本の保険市場は、「かんぽ」と「共済」によって健全な競争が阻害されているというのがアメリカの主張(p123)

・日本はミニマムアクセス米と778%関税をWTOで承認してもらう代わりに、ミニマムアクセスの半分の30万トンをアメリカから入れるという密約を結ばされた(p126)

・アメリカは第一(生命保険)、第二(損害保険)分野を、第三分野(がん保険)の自由化に加えて合意したが、自分たちの特権分野である第三分野の自由化を遅らせるように言ってきた(p130)

・宅配は辺地や島嶼部は郵便に委託していて、収益率の高い地域を優先
している、全国をカバーしているのは郵便ネットワークのみ(p156)

・我が国では、医療法の規定により、営利を目的とした病院等の開設は制限されている(p186)

・中世の欧州では、ラテン語が普遍的な言語だと認識されていた、貴族や特権階級は公式言語としてラテン語を用いてチア、聖書はラテン語で、教会の儀式もラテン語、学問もラテン語で記述された(p199)

・デカルトの方法序説は、フランス語で書かれた最初の哲学書と言われる、それ以降はラテン語ではなく、各地域の土着語で書かれるようになった(p200)

・森有礼の140年前の英語公用語化の主張は理解できないわけではない、明治初期の日本語は近代的な国づくりのための語彙が決定的に欠けていた(p202)

・日本の貿易依存度が低いのは、日本人の国産化能力、つまり一種の「翻訳」と「土着化」の能力の賜物に他ならない(p218)

・過去の歴史を振り返ると、グローバル化は、一直線に続くプロセスではなく、拡大する時期と縮小する時期を繰り返している(p233)

・1930年代のブロック化、保護貿易は、それ以前のグローバル化の反動として起きている(p248)