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summary

日本経済を壊す会計の呪縛 (新潮新書)

日本経済を壊す会計の呪縛 (新潮新書)の写真

・我が国の企業経営のあり方が大きく変化したこと、これがデフレ不況の根本原因である、その変化をもたらしたのが企業の会計処理を定めるルール=会計基準である(p8)

・新しい会計基準は、理論を基礎として意図的に作られたもの、会計基準の性質が、慣行から理論へ移行したのが、企業経営への影響を大きくした原因にある(p20)

・我が国の企業の資金調達は、長年、銀行融資に依存していたので、銀行との関係強化が重要で、さらに取引先企業との関係においても安定的な取引を続けるために、株式持ち合いが有効であった(p43)

・持ち合い株式の時価評価による含み損益は、会社の自己資本に直接反映する仕組みになっている(p44)

・時価会計導入前の1998.3には銀行の株式保有比率は14.8%であったが、2011.3には4.1%へ低下、外国人投資家の比率は、13.4→26.7%(p48)

・法人税法上と会計上の利益がなぜ異なるかは、法人税法と会計では、収益や費用を計上するタイミングに違いがある(p52)

・固定資産の帳簿価額を切り下げること(減損会計)がなぜ経費削減になるかというと、それにより固定資産から発生する減価償却費を減らすことができるから(p63、66)

・減損会計は、アメリカでは経営者による損失計上を抑制する方向で働いたが、日本では逆に、損失計上を促進する方向に働いた、アメリカの経営者はリストラを前任経営者のせいに、日本では会計基準のせいにすることができたのは事実(p67、71)

・日本航空では、官僚は天下りポストを、政治家は利権を、社員は手厚い給与と年金を、そして銀行は儲かる取引をもとめて同社に群がった(p90)

・ソニーの当期純損益は 2600億円の赤字だが、税効果会計と減損会計の影響を除くと、1120億円の黒字となる(p109)

・税効果会計は、会計上の税金費用を期間配分する手続きであり、税効果会計を適用しても支払う法人税額には何の影響もない、税効果会計の適用によって追加の損失が計上されても実際にその損失分のお金が会社から出ていくことは無い(p110)

・赤字になりにくい体質にするには、固定費を削減することがポイントとなる(p116)

・不況の原因は、会計ビックバンと契機として、我が国の大企業の経営が、株主利益重視の経営へと変化し、人件費を削減したことにある(p134)

・経営者が使うべき管理ツールである管理会計を、株主にも開放してしまったのが、減損会計である(p144)