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やはり、日本経済の未来は世界一明るい! (WAC BUNKO 212)

やはり、日本経済の未来は世界一明るい! (WAC BUNKO 212)の写真

・中間財や資本財は円安で価格が安くなればその分すぐに売上が増えるものではない、工場では特定の設備で特定の部品を組み合わせて完成品にする。自動車は今や本当に数少ない完成した消費財として売るものだから健闘していることになる(p19)

・高付加価値の部品材料は、どんなに高くても日本から買わざるを得ないが、その反面、安くなったところで買う量が増えるわけではない。付加価値は高いが価格弾力性が殆どゼロに近いものは、一貫して日本で生産輸出している(p21)

・日本は世界中の先進国の中で、食糧・エネルギー・金属資源の輸入依存度が高い国である、そんな国が円安で良いわけがない(p22)

・アメリカは、包括的年金制度がなく、任意加入をイデオロギー的に守り抜いた。その結果、退職年金を積んでいない人が雇用人口全体の4割強、積んできた人が5割強と二分されている。なので、60代以降も仕事をしなければいけない人の労働力はすさまじく買いたたかれている(p27)

・日本の株価は上昇してきているが、個人世帯は一貫して売り続けている、買っているのは海外日本ともに機関投資家のみ、アベノミクスは個人世帯には信用されていない(p30)

・アメリカには、軍需産業・医薬品産業・病院経営業・刑務所運営受託業など、業界全体の利益率が異様に高い産業があって、これらは新しい儲け口を開拓したり、市場を新規参入業者から守ってもらうために政治献金を続けている(p43)

・金融政策論者には、ストック(マネーサプライ、政府債務額など)と、フロー(GDP,消費支出、投資など)の違いをきちんと理解していない、不況や好況、投機的なブームフローの世界で起きる。金融政策は、現在流通しているカネのストック全体をどうするのかということ(p45)

・消費税増税で得た資金を使って行ったことは、法人減税と、所得税の累進性を緩和することに使い切ってしまい、国家債務の削減には使われていない(p49)

・アメリカが20世紀の100年間で使ったセメント総量が45億トン、それに対して中国が2011年から2013年の3年間で使ったのは66億トン、これは中国では着工したが途中で放棄されて完成していない建物がいたるところにあること、これらは経済的に役立っていないが、中国の帳簿ではこれらは仕掛資産になっている(p63)

・世界は有史以来、一番戦死者の少ない平和な時代になってきている、こういう時代に戦争の危機があるからと集団的自衛権の行使というのは世界の趨勢に対してずれている(p67)

・現代世界で戦争に対する抑止力になっているのは、巨大な経済集積を形成している先進諸国の大都市圏は航空機による爆撃に対して効果的な防衛手段を持っていないということ。交戦国以外の国が結果として有利になることを知っているから(p69)

・今の経済問題の大部分は、第二次産業の花形であった大規模工場制生産から規模の経済を生かしにくいサービス業へと転換することがうまくいっていないことにある(p75)

・欧州では1840年代になってはじめて庶民が観光旅行をするようになった、日本では江戸時代の1600年代半ばに、お蔭参り(伊勢神宮への集団参拝)が始まっている。1705年の宝永のお蔭参りが本格的なお参りの「はしり」と言われ、参拝者は330-370万人と言われている。当時の人口(2800万人)とすると凄い(p92)

・江戸時代にお蔭参りに行くには年収の4割は必要だった、それでも可能だったのは、10人で講をつくって積み立てたので、年収の4%で行けるようにした。くじ等で順番を決めれば、ほとんどの人は10年待つ必要がなかった(p93)

・たとえ先に自分がお参りに行っても、約束したカネはきちんと払い続ける、という信頼関係があった、これは日本人の律義さ、正直さを示すもの(p94)

・15,16歳の娘は、競って、茶道・生け花・三味線、といった芸事を習わせた。筋がイイと大名屋敷に雇ってもらえる確率が高まった(p98)

・日本は世界と反対で、身分としては最底辺の人がはじめたものが、町人に広まり、武士に広まって、さらには大名までが真似する方向であった。そうした伝統は今での生きている。ルーズソックス、ガングロ、ヤマンバ、ミニスカーなど(p105)

・日本の社交ダンス競技人口は160万人と世界最大だが、教師として認可された人が教える以外は、同じダンススクールの仲間がパーティをするときでさえも風俗営業法として取り締まり対象となる(p109)

・サービス化する社会で非常に重要なのは、女子供が安心してたむろできるような盛り場があること。ところが日本以外では、そのような安心できる繁華街は無い(p114)

・欧州では鉄道駅は、周辺から蛮族が汽車に乗って都市へ攻め込んでくる危険な場所なので、場末の立地と決まっていた(p115)

・アメリカ国民一人当たりのガソリン消費量が、1989年くらいにピークを打って、今やピーク時比較で2-3割低くなっている(p124)

・日本の子供たちは、小さな頃から自分一人で、あるいは同年代の子供たちと電車に乗ってあちこちと行くことができる。それが社会的な自立性を高めるのに大いに貢献している(p127)

・金はデフレ時もインフレ時も値上がりする、おれは金が世界中どこでも通用する通貨だから(p137)

・中国では一人息子が死んでしまい子孫が残らないということは親が絶対に許さないので、人民解放軍の大多数が戦争をしたがらない。中国があちこちで領海紛争を起こしているのは「陸戦は怖くて戦えない」というメッセージだろう(p145)

・中国のGDPは、700-800兆円と言われるが、そのうちの2-3割は建て腐れになっているセメントや鉄筋代である(p146)

・中国の軍事費は異常な伸びと言われていても、大部分は少数民族対策の国内治安用。崩壊前のソ連と比較するとスケールが違う。崩壊寸前のソ連は、アメリカとほぼ互角に出していた(p153)

・日本は縄文時代から現代にいたるまで、一度も城塞都市に立てこもることなく存続してきたというのは奇跡のようなもの(p190)

・日本のGDPをドル建てで評価すると、2012年から2014年までの2年で、5.9兆ドルから4.7兆ドルへと20%も減少した(p206)

・高齢化社会というのは、人間を万能機械と考えた場合に、必ず償却年限まで生き延びる優秀な工場ということ、人口全体が若い国は途中で壊れてしまうオンボロ工場ということ(p218)

・高齢者が長く働く世の中は、年金を受給しているだけよりも積極的にカネを使う。このような社会を目指すべき(p223)

・日本が目指すべきは、取締役や議員に女性が占める割合ではなく、就業の差別や待遇の差をなくして、非正規から正規雇用への転換率の男女差を是正すること(p227)

・高度経済成長期には、実質GDP成長率と三大都市圏への人口移動数の間には、みごとな相関関係が維持されていた。ところが政府が、東京大阪圏に、大工場やキャンパスを新増設してはいけないという悪法を作ってからGDP成長率が低下し始めた、特に大阪はひどかった(p230)

・日本の国債は民間銀行の保有率が40%とかなり低下している、今の実質金利はマイナス2.5%近くまで来ているので、国債暴落も十分あり得る。(p249)