・実際の食料依存度を示す「国民一人あたりの輸入額」を比較すると、1位:英国(880ドル)、続いてドイツ(851)、フランス(722)、日本は360ドルで、米国:244ドルと大差ない(p21)
・FAO(国際連合食糧農業機関)によると、農業生産額(2005年)は、先進国のなかで米国:1775億ドルに次ぐ、826億ドルの2位、全体でも中国、アメリカ、インド、ブラジルに次いで5位、6位のフランスより上(p22)
・農水省の自給率計算では、国産品が供給するカロリーに、飼料自給率(家畜が食べる国産飼料の割合)を乗じて計算されるので、海外から輸入したエサを食べた家畜は除外、実際のカロリーベースの自給率は68%、生産額ベースは71%であるが、農水省自給率では17%となる(p30)
・野菜の重量換算自給率は80%以上だが、全供給量に占める国産カロリー比率は3%(p31)
・国策である生産額ベースの食料自給率=食料国内生産額/(国内消費額=国内生産額+輸入-輸出)は、66%であり、カロリーベース:41%比較で大きい(p33)
・日本の農家は、従来の穀物生産から所得があがる野菜、果物にシフトしている、それが海外の大豆、小麦よりも競争力のある、カロリーの低い農産物であった、輸出が少ないのは国内で儲かるから(p40)
・米は778%、こんにゃく芋には、1706%の関税をかけている(p43)
・英国政府は、自給率と食料安全保障を混同するのは見当違い、人工的に向上させようとすると、農業の産業化、持続性等に問題が起きるとしている(p44)
・畜産農家が輸入トウモロコシを飼料として使う理由は、日本飼料に比べて安くて質が良いから、価格高騰しても輸入トウモロコシは、キロ30円程度、国産飼料米はコストのみで6倍の200円、差額は補助金(p63)
・日本のコンバイン台数は、97万台で、米国の41万、中国の40万台と比較しても1位、トラクター:191万台も米国につぐ2位、農地面積当りのエネルギー投入量は世界一、これは作業効率の悪い擬似農家が多いことも意味する(p69)
・2兆円弱の国産穀物市場に、所得保障:1.4兆円を入れると、補償されない野菜などの成長市場(野菜:2.3、果樹:0.76、花:0.4兆の合計4兆円)に歪を与える(p75)
・民主党案では、補償は生産コストに対して行われ、日本で小麦を生産する際の平均コスト(1ヘクタール:60万円)で、売値は6万円、差額の54万円を補償するもの(p79)
・米穀配給手帳は1981年に廃止されるまで、国民はそれがなければコメを買うことができなかった(p93)
・農水省の天下り団体「農畜産産業振興機構」は、バター輸入の独占業務をして、一次(35%)+二次(29.8+179円)税率を払った上で、キロ:806円の輸入差益(マークアップ)を上乗せさせらている、国際価格500円/kgのバターを購入すると、最終的には2000円程度になる(p100)
・同機構は、輸入するバターの数量、時期について決める権限を持っているので、必要な時期に輸入ができないのでバターが高くなった(p101)
・1960年にはカロリーベース自給率は79%、2005年には40%に半減、ただし4700万トンから5000万トンへと増加(p115)
・生産性の向上は、経営耕作面積の拡大(1950年には815戸だった5ha以上の農家数は、現在は5万戸)、1ha未満の農家数は同期比で5分の1以下(p118)
・農業大国(過去30年で750%輸出増加)のオランダは、自給率は72%から53%へ減少(日本は53%から40%)した、ただしこの自給率計算法は日本農水省の発明(p172)