・2007年の民間金融純資産:734兆円は、政府の純負債:452兆円を大きく上回っており、両者差額:282兆円が国全体の純資産であり、バブル時より230兆円多い(p18、65)
・GDPを国全体の資産で割れば、国全体の資産効率度合いが表現できる、問題なのは国の資産が大きいことでなく、GDPが伸びないこと、資産効率が落ちていること(p27)
・国が破産しない理由として、1)日本政府の借金は、全て円建て(破産したアルゼンチンとの相違)、2)日本円発行権がある(p33、34)
・アジア通貨危機時に起きていたミスマッチとして、1)国内の設備投資のために長期的に必要となる資金の多くは、海外からの短期的な借り入れ、2)国内投資のための「内貨」需要を、「外貨」借り入れで賄うこと、3)逃げ足の速い資金が、不動産・証券投資にも向かっていた、があった(p45)
・借金はやがて税金で返さなければならない、という前提がおかしい(p55)
・西南戦争(明治10年)以前のデフレ基調では、国の借金という概念そのものを特に必要としない「通貨発行」システムがうまく機能していた、激しいインフレにさえならなければ政府はいくらでも直接通貨を発行できる(p73、76)
・江戸幕府の命運を断ち切ったのは、欧米との技術格差であり、財政破綻ではない(p89)
・戦中戦後のインフレ率は、1941~43年までは10%以下、45年に51%、46年に364%、47~48年:100%超であった、これは近年のアルゼンチン、コンゴ、ジンバブエと比べれば桁が異なる(p105)
・政府が支出を増やせば、GDPはそれ以上に増えることになる(p143)
・景気悪化の時に政府支出をしぼって起きたことの代表例は、1929年の米国大恐慌である(p155)
・日本とジンバブエを比較すると、ハイパーインフレを起こすには、1)供給不足と需要過剰、2)通貨過剰発行、がそろう必要があることがわかる(p179)
・サッチャーのモットーは「小さな政府」と言われるが、在任期間中は、政府支出増加率がインフレ率を上回っている(p197)
・ブッシュ政権の行った減税のうち、高所得者中心の戻し減税は、減税額の2割しか消費に回らなかったが、子育て世帯を対象としたものは9割が消費に回った(p246)