・アメリカではシェール革命が 2010年頃から本格化し、2012年以降、シェール関連の大規模設備投資が明らかになってきた、その次は雇用増加となる、2014年には本格的な回復ができるかもしれない(p4)
・リフレ派の考え方(低金利だから投資をする)はおかしい、経営者は需要が見込めるから設備投資をする(p6)
・シェール革命前からアメリカで製造業の回帰が起きていたのは、自動車3社が大幅な賃下げに踏み切ったから、GMは福利厚生も含めた時給90→19ドルにした(p22)
・フォードやキャタピラー等、コスト面から中国進出を図っていた企業がアメリカ本土へ工場移転計画を進めている、中国は世界の工場としての地位を失いつつある(p29)
・シェールガス、オイルを採掘する実用化技術(水平堀り、水圧破砕)の技術革新により、地上に取り出すことが可能(p31)
・プロパントという砂粒状の物質を混入した水を注入して 500-1000気圧の圧力をかけて坑道のまわりの岩石に幅10万分の1ミリの細かい割れ目を無数につくる(水圧破砕)とメタンが流れる(p31)
・シェール革命に伴うエネルギーコストの低下が製造業(自動車、電機、機械に続いて、化学、鉄鋼、非鉄等)の国内回帰を強力に推進している(p37)
・このたび中国の首相となった李克強がいったのは、中国の実態がつかめるのは電気の生産量、以前は前年比14%であったが、2012年以降は5%程度、GDP成長率はこの程度ではないか(p39)
・アメリカでは小規模石油火力発電所の建設計画が中止となったかわりに、大規模ガス火力発電所、安価なシェールガスを利用する(p45)
・米GM,クライスラーは2012年に、圧縮天然ガス(CNG)とガソリンを併用するピックアップトラックを販売、本田もCNGシビックを販売(p49)
・シェルがエチレン工場、旭化成・クラレが合成樹脂の工場、出光と三井物産がダウ・ケミカルと連携してテキサスで石油化学コンビナート建設(p53)
・2012.11のIEAによる発表によると、アメリカは2015年にロシアを抜いて天然ガス世界一、2017年には産油国になる、そのときには貿易赤字は大きく改善している(p61)
・シェール革命と劣らないほど凄い技術は、3D(三次元)技術=3Dプリンター、この技術を用いれば、製造に高い技術が必要な「金型」が不要になる、溶かした材料を積み重ねていくことで部品をつくる(p65)
・米エクソンモービルは、シェール開発に最も積極的投資をしている、2010年にシェールガスで成長していたXTOエナジー買収、シェールガス炭田を米国・カナダで買収(p71)
・2011-2012年にシェールオイル生産が伸びているのは、参入した中小企業の力が大きい(p72)
・シェール革命により、化石燃料の寿命は少なくとも400-500年は伸びたと言われていて、ピークオイル論は明確に否定された(p75)
・アメリカでの発電用燃料としての石炭需要が減少したので、欧州へ輸出され始めた、そのため欧州向けに輸出していたロシア産、南アフリカ産の石炭は、東・南アジアに変更された(p80)
・アメリカは今後、エネルギー価格と食糧価格が下がれば、日本と同じようにデフレになってもおかしくない(p97)
・デフレで景気回復を達成している例はいくらでもある、イギリス産業革命期、19世紀後半の大デフレ期、1870-1890までのアメリカのデフレ期等(p109)
・需要の流入速度と供給の流入速度が時間の流れもなしに一致するのはあり得ない、無時間的な需給曲線は意味がない(p118)
・ロシアはGDPの3割、輸出の7割を石油ガス産業が稼いでいて、歳入の5割は原油は天然ガス等により賄われている(p144)
・サウジアラビアの財政は原油価格90ドルで赤字になる可能性大(p151)
・ブラジルの一般家計で可処分所得の22%が借金返済に充てられている、アメリカの住宅バブル崩壊直前でも14%なので、その割合は多い(p156)
・2000年以降のエネルギー資源等の値上がりは、低成長なので本来はデフレでも良いはずの先進国にインフレをもたらし、先進国の人々の生活水準を低下させて、資源国が利益を得ていた、鉄鉱石は2000を100とすると、2013.3でも1123と10倍(p158)
・中国のシェールガス採掘が難しい理由として、1)掘削技術の習得、地質情報集積はこれから、2)存在する地層深さが、アメリカの2000メートル程度が、中国では3000-4000メートルに加えて、複雑に変形していて「水平堀り」が難しい(p169)
・中国で信用していいデータは、電力消費量・貨物輸送量・銀行融資(p173)
・欧州にはシェールガスはフランスとポーランドにある、フランスでは実質開発はムリ、ポーランドでは開発中だが、資源量が当初の10分の1であることが判明、エクソンモービルは徹底決定(p190)
・欧州経済は、PIIGS問題から「FISH=フランス、イタリア、スペイン、オランダ」であり、経済規模2-5位までの景気低迷問題が話題(p195)
・マドリードの不動産はミュンヘンの不動産よりずっと高いが、「スペインのユーロ」をマドリードで使うより、「ドイツのユーロ」をミュンヘンで使う方が多くの不動産が買える、これはスペインとドイツで別々のユーロを持っていることを意味する(p198)
・従来の統計手法では、貿易収支黒字額は、対米224、対中145、対韓86億ドル、新しい付加価値ベースでは、対米358、対中21、対韓4億ドルとなる、これは日本の中韓向け輸出には付加価値の高い中間財がおおく、その最終消費地がアメリカであることを意味する(p205)
・中国の次に巨大な市場に育つと見られるのが、インドとインドネシア(p214)
・日本にはガス火力発電において世界最高峰のエネルギー効率(70%)を誇る技術がある、トリプルコンバインドシステム、ガスタービンと蒸気タービンとで二度発電できるシステムに、燃料電池による発電を加えるもので三菱重工開発(p220)
・アメリカ石油掘削会社が注目しているのが、クレハが量産を始めたPGA(ポリグリコール酸)という樹脂、環境への影響が少ないのが特徴(p220)
・掘削用の油井管やボイラー用鋼管は、シームレス鋼管が使われる、新日鉄住金とJFEが強い(p222)
・ガス自動車の普及している新興国では、本田以外も、いすゞや日野がタイで天然ガストラック、スズキも天然ガス対応車を揃えている(p225)
・燃料電池車が次世代になる理由として、燃料の水素が、シェールガスから割安に取り出せる、車の製造コストは数年前は1億円だったが、2015年には500万円程度で販売可能となる(p227)