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summary

アメリカがおかしくなっている エンロンとワールドコム破綻の衝撃 (NHKスペシャル・セレクション)

アメリカがおかしくなっている エンロンとワールドコム破綻の衝撃 (NHKスペシャル・セレクション)の写真

・株価収益率を見ると、90年代後半がアメリカ経済の歴史における過去120年の中でも異様なほど株価が高いことがわかる(p4)

・90年代のアメリカ経済が見せた市場経済の活力は、けしてバブルとして片付けるものではない。多くのベンチャーを生み出し、ハイテク革命をビジネスに結びつけ、金融や情報のグローバル化をもたらした市場経済のダイナミズムは評価すべき(p13)

・何をすればマーケットが喜ぶか、どうすれば株価が上がるだろうかから発想して経営を考えたのがエンロンであった(p21)

・ブッシュ氏とゴア氏の大統領選での開票の遅れ(空白の5週間)は、ほぼ10年続いたアメリカの景気拡大に息切れが出た。グリーンスパン氏は金融緩和策を見送った、その代わり翌年は年末まで11回も金利を下げた(p27)

・大統領選の出口調査では、白人票はブッシュ54に対してゴアは42%、黒人票はゴアが90、ブッシュ9%、ヒスパニック票はゴア62、ブッシュ35%(p29)

・1990年代に進んだガス、電力の規制緩和によって新規参入が相次いで、その売り買いを円滑にするための市場がうまれた。エンロンは他社に先駆けてデリバティブを始めた(p35)

・フォーチュン誌は、1996-2000年まで5年連続で「最も革新的な企業」に選出した(p36)

・エンロンが魅力的だったのは、年齢に関係なく新しいことにチャレンジでき、成功すれば数年で億万長者になれる風土・制度が徹底していた(p41)

・エンロンの採用担当者の目にかなったのは、成績よりも、ダイナミックな人間性・周りの人間と活発に議論できるか・新しいことに挑戦するタイプ(p43)

・エンロンは、ストックオプションを1994-1999の6年間にわたって毎年付与していた(P59)

・貧富の差がはっきりとしているアメリカ社会は、どの地域に住んでいるかはそのままその人がもつ富、地位を表すことになる(P60)

・エンロンがばらまいた政治献金はおよそ580万ドル(7億円)共和民主党あわせて258人、上院では70%(P68)

・天候デリバティブ、スキー場が冬の積雪について予想をたててエンロンにお金(プレミアム)を預ける、雪が降らなければエンロンが客の減少分を補填する、雪が降ればエンロンがプレミアムを貰うという仕組み。リスクを減らすために、エンロンはそれと相反関係にある業界の間にたつ(P75、78)

・エンロン破綻後、トレーディング部門はUSBウォーバーグに買収されたが、最終的に「仲介」のみ(電力とガス)をして売り買いのポジションは持たない方針とした。(p83)

・1998.6にFASB(アメリカ財務会計基準審査会)は、デリバティブについて、将来入ってくるはずの収益も市場実態に照らし合わせて算出して計上できるようにした(p87)

・アメリカ中に光ファイバーを敷設(1996-2000で48兆円)したため、実際に必要とされる容量の数十倍が過剰となった(p91)

・価値を計算する場合、新しいもので市場がなかったので、思い通りに価格をつけることができた(p92)

・売上げを交換し合うという「スワップ」は、同業者同士で持っている光ファイバー網を互いに売りあう、すると何もせずに売上げを帳簿に計上できる(p93)

・ストックオプションは、実質的には社員への報酬として使われているが、通常の給料と異なり費用と計上する必要は無い。見せかけの成長を演出できる(p99)

・アメリカの会計制度では、エンロン以外に全体の3%の出資者がいれば、そのペーパー会社はエンロンの帳簿に載せる必要は無かった。「飛ばし」の手口は、山一や長銀と全く変わらない(p105,106)

・ペーパーカンパニーに飛ばした資産に損失が生じたとき、その分をエンロン株を売って補填するシステムを作り上げた。これが独自システム(107)

・SECが規制に動こうとしたとき、ウォール街が反対した、アメリカ債券市場協会は、議会に対して強力なロビー活動を行った(p115)

・毎年1月に行われるアナリストミーティングは、スキーリゾートで3日間行い、費用はすべてエンロンが出していた(p123)

・アナリストが公正であることは望んでいなかった、悪い評価をすれば、投資銀行業務を回さないだけ。(p125)

・エンロンは年間、アンンダーセンに5200万ドルを払っていた、監査:2500、コンサルティング:2700万ドル、飛ばしの仕組みづくりはコンサル業務の一部(p138)

・アンダーセンは、前FRB議長のボルカー氏に頼んで生き残り策を見つけようとしたが、司法省がアンダーセンをついに起訴(2002.3)した、2002.6に有罪の判決がでた(p149)

・エンロンは、2001.10、過去5年間の決算数字がウソであったという決算訂正を行った。その後あっという間に破綻となった(p166)

・エンロンは自分よりも規模の小さいライバル会社へ身売りして生き残りを目指そうとした(11.9発表)が、11.28に格付け機関が「ジャンク」にまで格付けしたのを受けて、4700億円の債務返済支払い義務が生じたので、同日に買収を破棄された。(p168)

・シティグループとJPモルガンは、商品取引する形をとってエンロンに巨額の融資を行っていた。まず、JPモルガンとエンロンが相互にデリバティブを行う、同じ金額で売りと買いを同時に行う。ディリバティブ取引の代金で3.5億ドルが支払われる、エンロンはすぐに支払わずに半年先に支払う。すると3.5億ドルに対して600万ドル(年利3.4%)をモルガンがエンロンに短期融資したのとおなじこと(p206)

・シティとモルガンは、このような融資を合計1兆円(85億ドル)行っているが、資金を市場で転売する形で処理していたので不良債権は少ないとしている(p207)