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summary

米中地獄の道行き 大国主義の悲惨な末路

米中地獄の道行き 大国主義の悲惨な末路の写真

・今、500年に一度の歴史的大転換に差し掛かっている、15世紀末の大航海時代に始まった、西欧に有利で、その他の世界に不利な支配構造が根本的に転換する。経済をリードする役割が、製造業からサービス業に移ったことが大きい(p3)

・ソ連は、1450万人という戦死者が出ているうえに、民間死者も700万人以上いる。その数には餓死者は含まれない(p17)

・これから有利な国は、1)軍事力が少ない、2)狭くて人口が密集している、3)なるべく少ない人口、それらをもっとも兼ね備えているのが日本(p23)

・アメリカの政府は、世界中の法治国であれば贈収賄と考えられることを、平然と毎日やっている。その専門家がロビイストと称し、連邦議会に登録して、四半期ごとに財務諸表を作れば、賄賂を贈っても合法な政治活動になる(p33)

・スペイン、ポルトガルは改宗すれば良しとしたが、イギリス人は、改宗しても、アジア人・アフリカ人・南北アメリカの先住民は、人間としての存在を認めていない。オーストラリア、ニュージーランドの先住民はほとんど殺した、アメリカでもネイティブアメリカンは1%(p36)

・ローマ人は、自分たちよりも文明で遅れている連中に対しては市民権を与えているが、本当に生死をかけて戦った相手には、ほぼ完全に殺戮している。エルトリア、カルタゴがその例(p37)

・オランダは、1637年の大恐慌で覇権を得て、1702年、イギリスとフランスに同時に、ミシシッピバブル・南海泡沫が起きたときに、イギリスへ譲り渡した、これも83年程度、アメリカは1930年のころに覇権を得ているので、これも85年程度。(p38)

・1932年を危機のピークとすると、その前後の20年間(1922-1942)が危機の時代、今回は2016年をピークとすると、2006-2026年が危機という見方もある(p39)

・中国は世界第二位の経済大国であるが、軍備については過去の経済大国よりも抑制的な姿勢をとっている、軍事費支出のシェアは日本の次に低い、4位の10%未満(p43)

・リンカーンは、奴隷制については興味なく、全州を一括して支配しないと、欧州につけこまれてアメリカの独立が危うくなるという危機感から、強硬に南部の独立を阻止した。開戦後は欧州の策謀を封じるために「奴隷解放」という大義を掲げた戦争と主張した(p46)

・大英帝国が名実ともに帝国になったのは、1858年にムガール帝国が滅亡して、インド亜大陸を直接統治する時期から。インドの綿工業を謀略的につぶして、使い道のなくなったインドから綿を安く買って自国で紡績し、綿織物にして高く売りつけることで産業革命が成功した。1820年には世界の20%(大清帝国は30%)のGDPを誇っていたインドが1913年には4%(中国は7%)と落ちぶれた。綿工業に従事していた人口を使って、アヘンを栽培して中国に売りつけた(p47)

・84年サイクルが遡れるのは、1512年(コロンブスの第1回大西洋横断の1492年)頃、次の84年後の危機は、1596年を挟んだ20年間、欧州による、アジア・アフリカ・南北アメリカ侵略の中心が、スペイン・ポルトガルから、オランダに移行したころ(p51)

・1680年ころの名誉革命、その次が、1764年を軸とする20年間、これは第0次世界大戦で、1756-63年の「7年戦争」で、欧州諸国が、世界中の植民地で、イギリス側とフランス側に分かれて戦争した、北米では、それよりも2年早く、フレンチ&インディアンウォーが始まった。独立戦争を挑み、独立宣言をした1776年で終わる(p53)

・アメリカにおいて、成長を優先するか、株主優遇を尊重するかの優先順位が、2003-04年ころにガラッと変わった(p59)

・預金率とは、預金として獲得した資金のうち、どのくらいの比率を実際に企業に融資として貸し出しているか。以前は80%を割り込むと不況と言われていたが、今では60%台のこともある(p62)

・アメリカを代表する、大型株指数である、S&P500株価指数は、ほぼ完全に500銘柄に採用された企業がどれだけ自社株買いをしかたどうかで、上がったり下がったりしている(p65)

・アメリカは、殺人暴行による死亡者数において、OECD国で突出している、1970年代が現代の倍以上というのが意外である(p77)

・アーカンソー州は貧乏なので、囚人にさせた強制労働に一切労賃を払わないことで悪名高い。なのでお金を工面するために、売血する必要があった。1パイント(470cc)で、6ドル程度。それを市場価格50ドルで売っていたので、クリントンはアーカンソー州知事になると同時に、選挙資金を積み立てられた。それを黒幕として仕切っていたのが、ヒラリーであった(p81)

・トランプに手弁当で協力したプワホワイトは、なぜ入れ込んでいたのか。民主党の全国大会も正直にやっていれば、バニーサンダースが勝っていたから(p85)

・BLICSとは、ベルギー、ルクセンブルク、アイルランド、ケイマン諸島、スイス、である。ベルギーは昔から、中国が自国の人民元を使わずにユーロダラー、オイルダラーを使って米国債を買う際の代理人のような役割をしてきた。しかし、BRICS共々、アメリカ国債を買う国が減ってきた(p125)

・今回(2014.5-2016.1)は、金融危機は起きなったにも拘わらず、貿易品価格指数は23%もマイナスとなっている。需要不足により貿易が減っている(p133)

・中国は積極的に石油を買っているのではなく、貧しい産油国に対して、原油現物決済にしている。中国は、アメリカが20世紀一杯で使ったよりも多くのセメントを、過去3年間(45億トン対66億トン)で使った(p135)

・原油価格が半減したので、中国への原油輸出量が倍増してしまった国も多い、2016年でも増えていたが、今後は変わるだろう(p136)

・2000-2015年においては、OECD諸国は、労働人口が6800万人増加したが、原油消費量は日量で280万バレル減少していた。にもかかわらず原油価格が上がったのは、中国の消費量が多かったため(p138)

・人間が自然を人工化する試みの中で一番大きな転換点となったのは、農耕牧畜経済であった。狩猟・採集経済では、エネルギー消費量、人口密度もかなり低い(300→2000kw/h,0.02-0.1→40/km2)(p144)

・原油市場(1.72兆ドル)は、第二位の金(0.17)、鉄鉱石(0.115)、銅・アルミニウム(0.09)よりもはるかに大きい(p147)

・世の中どうなるかを先駆的に示しているのが、バルチックドライ海運指数である、最高値は8000であったが、2016年春には300を割り込んでいる(p149)

・円高になって、輸出産業がうまくいかないから、日本経済が悪くなりそうだということで株価が下がっているわけではない。外国人投資家が日本株を売り始めて、借りていた円を返した(円キャリー:株価が上がりそうだが通貨は下がると思えば、株を買おうとしている国の通貨を借りて日本株を買う)ので、円が上がったのが真相(p169)

・アメリカ株が本格的に暴落し始めたら、その損を埋めるために、日本株も売られる(p175)

・日本では、工業製品の輸出に占める、資本財・中間財の合計が、82%程度であり、完成財は2割以下。円安にしても輸出は伸びるはずはない(p205)

・個人が自衛する道は、1)金を買って、売らないでいること、2)人に教えられて相手から謝礼をもらえるぐらいに技量を磨いた趣味を1つか2つ持つこと(p228、234)

・世界中の主要通貨の中で、いまだに金価格が1980年のピークを越えていないのは、日本円だけ。それだけ円は強かったことになる、日銀が円紙幣を刷っても、国民が賢いからそれを流通させないでいるから(p240)

・金のストック時価評価額(7.7兆ドル)は、世界中に存在する全通貨の現金総額(5兆ドル)よりも大きい、その他の銀地金、ビットコインよりも、2桁以上の差がある(p241)