・中国国内の在留邦人約13万人のうち、北京・上海・広州・香港の4都市に暮らす人だけで、約70%の9万人である、経済発展が特に進んだ地域の状態を中国全土に当てはめるのは、いわゆる「上海メガネ」である(p22)
・1985年にゴルバチョフが中央統計局の改革に乗り出し、経済統計の整備を始めた。1990年、ソ連はIMF,世界銀行、OECDの調査団を受け入れ、翌年に報告書が出た。このグラスノスチを高く評価した人もいたが、この年にソ連は崩壊した(p33)
・ソ連の実質国民所得は、1928-85年に公式統計では90倍増加したことになっているが、実際には6.5倍とされている(p35)
・3%の嘘であったとしても、この粉飾を35年続けると大きな差(2倍から3倍)がついてしまう(p36)
・中国の場合、全国GDPと、31省・市・自治区のGDP合計の乖離がある、最もひどかった2013年は、11%(6兆元)上回っていて、この年は全国のGDP成長率を下回った地方が1つもないという珍事があった、2016年は2兆元程度の差(上海市相当)があった(p41、45)
・中国の物流はトラックが中心なので、鉄道貨物輸送量を重視するのは違和感あり、融資残高も銀行は国有企業のみにしか貸さないので、これを見るのもおかしいとする人もいる。しかし中国共産党がごまかせない数字として、輸入統計がある、2015年にマイナス13.2%、2016年にマイナス5.5%となっているが、経済成長率は伸びている(p47)
・国家統計局は、全国値は発表しているが、31省・市・自治区別の統計は発表していない、北京市・上海市・浙江省のGDP統計は正しいと、同局は言及している(p54)
・1985年の粉飾元年とすると、最も控えめな3%粉飾で計算しても、中国のGDPは、いまだに日本(522兆円)を抜けていない、円換算で437兆円程度となる(p59)
・習氏は2016年10月、いままでに3名(毛沢東、鄧小平、江沢民)にしか用いられていない「核心」という指導者に位置づけられた(p70)
・中国は、太陽光パネル・電気自動車・風力発電の分野において、国際的なシェアを持っているが、外国からの輸入をブロックしたうえで、産業政策的に補助金を投下して、不当廉売を行っている(p79)
・日本も1950-1970年までは、いま中国がやっている不公正貿易のお手本をしていた、1ドル360円という実力以下の超円安固定ルートをアメリカに設定されたため、あらゆ産業が輸出産業となっていた、超円安なので外国からの輸入をブロックする効果があった(p82)
・中国の人件費が安く世界の工場となったのは、戦後直後の日本と同じで、人民元が安く固定されていたから(p83)
・2009年7月までは中国本土内のみで人民元決済が行われていたが、同年国際間での人民元決済が始まり、香港の中国銀行が人民元の決済銀行として営業を開始した(p88)
・中国政府はトランプ大統領に批判される前に、先手を打って、2017年1月6日に人民元の切り上げ宣言をした(p89)
・中国大陸の沿岸は見渡す限りの浅瀬で、ここに安価な沈底式機雷を撒かれると、中国は何もできなくなる。機雷には様々な種類があり、日本が保有している。また中国海軍の掃海能力はほぼゼロ(p94,95)
・中国の都市化率は2012年に50%を超えた(1994年は30%未満)、高度経済成長を支えたのは地方からの余剰農民で、「民工」と言われる都市戸籍を持たない2-3億人の彼らであった(p140)
・2015年から外資の中国からの撤退が目立ち始めた、パナソニック・ダイキン・TDK・ソニーなど(p146)
・2005年の為替制度改革後、2013年まで、人民元対米ドルレートは25%上昇した、日本円に対する元高は、4割上昇、これは日経メーカを圧迫した(p147)
・北京市のPM2.5の発生源は、自動車31%、石炭燃焼22%、工業生産18%、建設現場の粉塵14%、となっている。排ガス規制を行っても、全体の3分の1しか効果なし(p169)
・2015年9月、北京で抗日戦争勝利70周年記念パレードを行うため、すべての工場を操業停止とした、さらに、結婚・花火爆竹・運転・仕事・学校・病院・火の使用を禁じた(p170)
・ビットコインの需要が増すときは、相場が上がる、2017年3月8日には、1BTC=14.2万円、一年前には4万円程度(p177)
・日本は1970年代はインフレ率が高めであった、あれは円売り介入で大量の円を発行していた。これを日本がやめるのは、1985年のプラザ合意以降、プラザ合意の目的こそが、このシャドー介入をやめさせることであった(p180)