・先述の中心が陸軍と海軍の時代から、空軍の登場によりエア・パワーの時代に移ると、このリムランド(朝鮮半島、山東半島、インドシナ半島など)の重要性が浮かび上がってきた(p27)
・日本にとっての2つの戦争(日清、日露戦争)は、バッファゾーンの朝鮮半島を大国に支配されないための戦いであった、日本の戦術の誤りは、日韓併合後に朝鮮半島を日本と同じような近代国家とするために多大な投資をしたこと、バッファーゾーンと考えるならば軍事拠点だけを展開しておけばよかった(p35)
・アラビア半島は石油資源があるから重要なのではなく、地政学的な理由から重要なのである(p39)
・ベトナム戦争では「自由と民主主義を守る」という大義が疑われた、しかしシーパワーで世界覇権を狙うアメリカにとっては、朝鮮戦争とベトナム戦争はどうしても避けられない戦争であった、ソ連のリムランドへの進出は絶対に防がなければならなかった(p58)
・パリ協定は2015年に定められた国際的枠組みで2020年に開始した、先進国だけに義務を課した京都議定書とは異なり、世界196カ国地域全てに目標の提出と実績点検を義務づけた、中国は2030年までは事実上排出量制限はしなくていいとされている(p73)
・ロシアの始まりは9世紀、バルト海からやってきた北欧のノルマン人が、先住民のスラブ人を征服したことによる。こればキエフ公国、なのでロシアは「ノルマン人がスラブ人を征服してできた国」ロシアは、西欧(ノルマン人)・スラブ人・正教会(ギリシア正教)・モンゴル(モンゴル王の後継)の4方に顔がきく(p83)
・ウクライナはロシア帝国からソ連時代はロシアのものであった、それが1991年のソ連崩壊で独立したが、クリミア半島はウクライナのものとなった。しかしセヴァストーポリ軍港を手放したくないので、レンタルした。期限は2017年までであったが、2010年に更新されて2042年までとなった。(p91)2014年にロシアのクリミア併合があった、これが断行できた理由は、当時のアメリカ大統領のオバマの消極姿勢があった(p93)
・第二次世界大戦では、イギリスはソ連と同盟を組んでドイツを抑え込んだ、これは見方によっては失敗である。ソ連とドイツは戦わせて消耗させて勝った方を叩くという戦略でよかった、日本を敵に回してしまい、日本によってアジアの植民地は悉く解放させられてしまい、さらにはアフリカ諸国の独立に発展し、全ての植民地を失った(p156)
・2017年の日英安全保障共同宣言以降、第二次日英同盟の可能性が高まっている、イギリスは日本主導の枠組みを重視し、安全保障面では中国包囲網のクアッド、経済面ではTPPへの加入に前向きな姿勢を示している(p165)
・20世紀初頭、中東方面への進出を伺うロシアとドイツがぶつかった、ドイツの台頭を嫌うイギリスとフランスはロシアと手を組み、オスマン帝国はロシアの南下政策を防ぐためにドイツと手を組み、第一次世界大戦が勃発した(p187)
・正式なカリフはアリーであり、その子孫が正統であるというのがシーア派、一方、選挙で選ばれた最初の4代こそが正当なカリフと考えるのがスンナ派である、イスラム教全体では9割はスンナ派、残りがシーア派、ISはスンナ派である、血統は関係ないことにISは目をつけた。(p193)イランがシーア派なのは、スンナ派のウマイヤ朝帝国ができた時、ペルシア帝国は滅びてアラブ人に支配された、16世紀にイラン高原に成立したサファヴィー朝は、教義がシーア派と馴染むことからシーア派となった(p199)
・太平洋戦争後は、インドシナ戦争でベトナムはフランス軍を、ベトナム戦争ではアメリカ軍を排除した、ベトナム戦争では中国が例外的にベトナムを支持した、これは同じ共産主義というよりは、朝鮮戦争と同じ図式で、中国はシーパワーのアメリカ勢力が国境線まで迫ってくることを最も恐れた(p230)
・第二次世界大戦の日本の最大の失敗は、シーパワー大国のアメリカとイギリスを敵に回してしまったこと、日本は中国大陸だけでなく、太平洋戦線を拡大し過ぎて兵站が伸びきってひまい負けてしまった(p248)