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増補改訂版 消費税という巨大権益

増補改訂版 消費税という巨大権益の写真

・総務省の家計調査によれば2002年には1世帯あたり家計消費は320万円を超えていたが(所得は600万円弱)現在は290万円(同529万円)しかない、先進国で家計消費が減っている国は日本くらいである、この国民の消費に税金をかければどうなるのか、国民の生活はますます苦しくなり景気は低迷する(p13)

・消費税はごく一部の者にとっては美味しい税金である、大新聞社を含む大企業、財務省の幹部、それと超富裕層の者である(p17)消費税は社会保障費などにはほとんど使われていない、大企業や高額所得者の減税の穴埋めに使われた、所得税と法人税の減税はこの30年間に約10兆円(経済規模が30%拡大)、現在の消費税の税収は23兆円である(p19)

・90年代に積み上がった600兆円の財政赤字は、公共事業630兆円によるところが大きい(p23)

・個人所得実質負担率(対国民所得比)は、日本は7.2%で、アメリカ(12.2)イギリス(13.5)ドイツ(12.6)と比べても低い(p24)

・東京の物価はとても高い、2018年までは2位であった、現在はコロナ後の異常な円安と世界的なインフレにより日本の物価高はかき消されている、2023年には19位(p28)

・実際の経理では、消費税も本体の代金も一緒にして売上金として入金される、決算期後にその売上金の中からまとめて消費税を払うことになる、中小企業の実感としては「自分の売上の10%を税務署に納付する」ことになる。消費税の増税分を回収するには、商品の値上げをしなくてはならない、これができなかった場合には店主が増税分の自腹を切ることになる(p36)

・政府は導入時には売上3000万円以下の免税制度があるために「消費税は大型間接税ではない」と説明していた、日本の事業者の大半は売上3000万円以下だったので。売上3000万円とは、経費などを差し引くと所得は300万円である。しかしこれは2004年に1000万円に縮小、さらに2023年のインボイス制度によって、これも骨抜きにされた。これにより零細業者さえも消費税納税義務が生じるようになった。インボイス制度とは、事業者が消費税の仕入税額控除をする際に、支払った相手先から消費税の税額の明細を記載された「適格請求書」を受け取らなければならない。これは課税事業者でないと発行できない、売上1000万円以下の免税事業者は課税事業者ではないので、適格請求書を発行できず仕事が貰えなくなる可能性があり、あえて課税事業者となり消費税を納付しなければならなくなった(p38)

・インボイス制度によって増える税収は、たったの2000億円で国家予算の0.2%にも及ばないが、税理士業界は潤うだろう(p43)

・法人税率は1988年までは43.3%だったが、現在は名目23.3%だが、事実上は18.6%(研究開発税制を考慮すると)である。(p81)

・物品税の税収は2兆円、消費税導入の税収は4兆円であった、売上税(消費税の原型)が提案される前に、中曽根首相は間接税を導入せずに物品税の拡充をしようとしたが、物品税の対象となっている業界団体が猛反対したため断念した(p97)

・消費税は10数兆円である、それしかないのに1兆円以上も戻し税を払う、これほど効率の悪い税金はない(p103)

・トヨタが5年間(2009-2013)も税金を払っていなかった最大の理由は、外国会社からの受取配当金の益金不参入(95%は課税対象から外れる)ということにある(p108)アメリカで10徴収されている代わりに日本での約23%の徴収を免除されている差額分が本社に入っている(p109)

・現在90万人以上の大学生が「有利子の奨学金」を受けて学校に通っている、この人数は大学生の半数に近い(p145)

・法人税と所得税を平成元年当時の税率に戻せば2つ合わせて30兆円以上の増収が見込まれ、消費税を廃止しても十分にお釣りがくる、法人税・所得税を増税しても景気には全く影響ない(p149)内部留保金や富裕層の預貯金の増え方が若干鈍ったところで景気には全く影響ない(p151)

・社会保険料の対象となる収入には上限があり、厚生年金は月62万円である。それ以上の収入がある人はいくら収入があろうが、同じ保険料しか払わなくて良い。社会保険料は一定の収入を超えれば収入が多ければ多いほど社会保険料の負担率は下がる(p157)2017年時点で上限を超える人(年収800万円超)は、9.3%もいる(p158)

・自力で生きることができなくなったら無理な延命治療はしない、これは先進国ではスタンダードとなっている、これを取り入れるだけで医療費は大幅に削減できる(p168)

2023年10月13日読了