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不透明な時代を見抜く「統計思考力」 小泉改革派格差を拡大したのか?

不透明な時代を見抜く「統計思考力」 小泉改革派格差を拡大したのか?の写真

・格差の目安となるローレンツ曲線は、所得の累計(X)が全体の何%にあたるか(Y)から求めるもの、XY軸の45度線とローレンツ曲線が囲む部分の2倍がジニ係数の定義、2倍にすることで値の範囲が0から1となって分かりやすい(p58)

・2002年と2005年(小泉政権は2000~2006年)のジニ係数の上昇分の9割は、高齢化(54.9から57.8歳)と、平均世帯人員の縮小(2.82から2.78)で説明できる(p64)

・ジニ係数は当初所得でみると1981年から2006年までに0.35から0.52へ上昇しているが、再分配所得(当初所得-税金+現物給付:医療、介護、保育)でみると、0.31から0.38程度の上昇、年金を考慮した等価再配分所得でみると、1993年から2006年までに0.30から0.32であまり変化はない(p63)

・アメリカの年間所得の”べき分布”(x:累積比率、y:年間所得)は、99%までと上位1%とは異なっている、1935年時点でそれが見られる(p123)

・所得データの場合は、平均値ではなく中央値のほうが状況を表すのに適している(p128)

・偏差値=50+10x(得点-平均点)÷標準偏差、正規分布であれば偏差値50±5:38%、55~65:24%、65~75:6%(p149)

・アンケートが偏るのは母集団をどれにするかで結果が異なる、インターネットを用いた社会調査は偏る可能性あり(p159)

・1997年のノーベル経済学賞をショールズとマートンは「元になる株とオプションの組み合わせ(ポートフォリオ)の収益率の平均が、銀行に預けた金利と同じになるように値段を決めればよい=ブラック・ショールズ評価式」と考えた、これを可能にした仮定は、株価の動きが正規分布を使って書けるというもの(p165)

・株価のように、ときおりものすごく大きく変動するものに対しては、平均や分散が存在しないことがある、つまりブラックショールズ評価式は使えないことがわかった(p176)

・LTCMという投資銀行は、正規分布に基づいてリスクを見積もり、何万年に1回も起きないと考えていた大変動で、その資産のほとんどすべてを失った(p177)

・現在においても、分散投資の基礎である現代ポートフォリオ理論は、「ポートフォリオに組み入れられる株や債権の価格分布が、それぞれ平均・分散をもつ」ということを前提にして行われている(p179)

・回帰直線において計算される決定係数(R2)は、横軸の値(説明変数)が、縦軸の値をどれくらい説明しているか、を示している(p187)

・回帰分析において注意することは、相関とは対応関係を示したものであり、因果関係ではないということ(p188)

・それまでに一度も起きたことがないことは、どんな分析手法を使っても予測できない、予測するためのデータが足りないからであり、データ分析の限界(p213)

・合計特殊出生率は、子供を生む可能性のある女性(15~49歳)における現時点での出生率を足したもの、「ある一人の女性が、現在の各年齢の女性と全く同じ確率で子供を生むと仮定した場合の出生数」である(p221)

・データのある1970~1985年生まれの年齢別累積出生率をみると、1985年生まれの女性は15歳から19歳にかけて、1970年生まれの女性よりも高い、但しコーホート完結出生率が上がる見込みはない(p225)

・従属人口指数=(年少人口+老齢人口)÷生産年齢人口(15~64)、1920~2050年までを見ると、1970~2004年までは50%を下回っていて負担の少ない時代、2014年頃に60%、2020年から2030年にかけて70%となる、これは戦前と同じレベル(p233)

・自分の興味を持つ分野の論文を検索する場合、”Google Scholar"が役に立つ(p241)

・日本の状態を概観するには、総務省のなかの日本統計年鑑のデータが有効(p259)