・カーライル・グループのバイアウトファンドの買収劇の特徴は従来のものと比較して、1)ウィルコム(DDIポケット)がKDDIにとっては黒字転換した会社、2)雇用調整を行わないと宣言している点、が異なる(p21)
・ADSLを普及させていくためには、NTTの保有する通信インフラの開放が不可欠であったが、当時は、NTTにはそのインセンティブも行政側に開放させる大義名分もない時代(p35)
・2001年春からイー・アクセスが切り開いた新しいルールには、1)NTTの敷いた電話回線を安価に借りれる、2)敷設済のファイバー網の使われてないダークファイバーを企業に貸し出すこと(定額料金がポイント)という特徴があった(p37)
・iモードが画期的だったのは、1)メールなどのプラットフォーム仕様をインターネット標準にしながら携帯電話向けにミニマイズ、2)携帯電話による小額決済サービスを用意した点(p52)
・NTTドコモは、カメラ付き電話で2003年春(Jフォンは2001年11月)、着うたは2004年春(AUは2002年10月)であり遅れが目立ち、iモードの強さが失われていった(p61)
・日本では欧州と異なり、新機能に対応した最新機種を一気に普及させるインセンティブモデルの存在(サービス継続利用により端末価格補填分を回収)がある(p71)
・ユーザーのパケット料金の値下げニーズに対して、単なる値下げだけをしたドコモと、値下げと同時に魅力的な大容量コンテンツ(着うた)を導入したAUで差が出た(p80)
・PHSの場合はハンドオーバー(基地局の境目を通過するごとに新しい基地局を見つける)が不得意であった、2秒間くらい「ピッピ」という音がなってその間は話せない状態(p123)
・携帯電話の端末が小型化していくのは、世界に冠たる日本の設計技術、生産技術のたまものであり、本当はもの凄く難しいことで日本企業の底力(p133)
・PHSの基地局リプレース費用は500万円程度で、5000~1億円かかる携帯電話とは大きな違い(p134)
・中国での携帯電話の加入者は、2004年5月で3億台を突破、2001年にアメリカを抜いて世界一(p150)
・中国のPHS会社は固定通信会社が直接運営しているので、自前の固定電話ネットワークを利用でき、長期的な投資判断も主体的にできる点が強み(p158)
・NTTに就職したエンジニアは、伝送・交換・無線・データ処理部門に配属させるが、伝送・交換部門が花形、無線部門(後のNTTのドコモ)は山岳や離島等での代替え通信手段とされていた(p178)
・マザーズ、ヘラクレスといった株式の新興市場が充実したことで、ベンチャーキャピタルにとっても早期にリスクマネーを回収できるようになった(p212)
・キリンがアサヒに抜かれたのは、ディスカウンターの存在を「敵」と認識した(既存の酒販店のルートに対して)キリンと、「機会」と認識したアサヒの間にギャップがあったから(p221)
・知識によるイノベーションの特徴は、リードタイムが極めて長いこと、知識から技術として応用可能になるまで、さらに市場において製品にするまで、これは25~35年でありそれほど変わっていない(p223)
・PHSがデータ通信として生まれ変わろうとしているが、そのリードタイムは1996年から考えると相当時間が必要かも(p227)
・大企業だからイノベーションが生まれないのではなく、大企業を運営するためのシステムが起業家精神とは相容れないところに障壁がある、大企業とは別の場所、人事体系、経営システムで発展させるべき(p228)
2010/08/16作成