・顧客の要望を聞くマーケティングで成功した商品は殆どない、それは顧客は既存の商品を前提にして生活していて、その枠を超えるものを開発するインセンティブがないから(p14)
・新しい事業を起こそうとする場合、まず何を売ればもうかるかというアイディアがあり、その上で収益を上げる方法を考え、技術はそれに適したものを選ぶ、という「ビジネスモデル」がポイント(p15)
・期待値が全く同じ「くじ」であっても、新たに得る場合は確実な利益を好み、失うときは不確実な損失を好む(p24)
・脳が基礎代謝の20%を消費するのは、脳内の膨大な毛細血管に血液を送るためだが、人間の脳の重さはチンパンジーの4倍なのに血流量は2倍程度でエネルギー供給はぎりぎり、なので脳は新しい行動をおこさずに習慣に従って認知コストを節約しようとする(p32)
・天動説のひとつの欠陥は、恒星との距離が正確に測定できるようになり、それば数十万光年の遠いところにあると判明したこと、恒星が天球を回転しているとすると、それは光速よりはるかに速い(それも各々異なる)スピードで運動していることになる(p39)
・ローマカトリック教会が地動説を公式に認めたのは1992年(p39)
・優れた経営と技術をもった企業ほど、生き残ることが難しい、原因は、新たに登場する破壊的イノベーションの単価が安く、技術的にも劣ったものだから(p44)
・イノベーションに成功する法則はないが、失敗する法則はかなり明らか、1)最新のハードウェア開発により不可能だった機能を実現、2)大企業が参入し大規模な実証実験、3)コンソーシアムによって標準化がすすむ、4)政府が補助金が出す、5)新聞が特集を組み、野村総研が予測記事を書く(p52)
・第三世代で国際標準化したにも拘らず、いったんガラパゴス化した日本の携帯は、二度と海外市場に出られなかった、この原因の一つは、キャリアが端末をメーカからすべて買い上げて販売店に奨励金をだす流通機構にあった(p76)
・16ビットになって、OSによってハードウェアとソフトウェアが分離されて、特定のハードウェアに依存しないプログラムが開発されるようになった(p79)
・日本では、PCや携帯電話以外にもガラパゴス化したものが多い、医療サービス・デジタル放送、カーナビ、デビットカード、電子マネー等(p81)
・すべてオープンにしてもビジネスとしては成立せず、どこをクローズにするかの戦略がビジネスの成否を決める(p86)
・ビルゲイツの優れた着想は、OS/2を共同開発することを下請けから独立するチャンスとして利用し、IBM用と互換機用の2種類のOSを作り続けたこと(p93)
・長期記憶は連想で成り立っているので、人々はランダムな出来事を記憶するのは苦手だが、ひとつながりの物語は覚えやすく広がりやすい(p106)
・ベンチャーと自営業一般とは異なる、アメリカでの自営業比率は7.2%で、下から2番目で、日本(10.8%)より低く、それは90年代よりも低下(p130)
・ベンチャーキャピタルが資金を提供するのは創業企業の 0.1%以下、多くの企業は商業銀行から融資を受けている(p130)
・日本の高度経済成長の原因は、1)人口急増(低賃金、高生産性、若い)、2)技術移転により生産性が急速に上がったこと(p153、161)
・ソフトバンクは、2000年にダークファイバーの開放により、それを借りてギガビット・イーサネットでつなぐ、世界でも例をみないコア・ネットワークを構成して「ヤフーBB」が成功した(p170)
・1998年にアメリカで金融技術に初めて特許が認められて、ビジネスモデル特許が成立しはじめた、これによりイノベーションが進展した形跡はなく、むしろ停滞期に入った(p184)
・著作権の延長で利益を得るのは著作者ではなく、著作物を出している企業(p187)
・日本の書籍の印税は10%、原稿料は400字で5000円程度で、30年程度変わっていない(p189)
・日本発の国際標準になるとされた「TRON」という神話はウソ、実際にやっていたのはパソコンで遅れた松下のみ、USTRが要求したのは、「学校のパソコンに特定規格を強制するのはおかしい」と文部省の主張と同じもの、これは他のメーカが手を引く絶好の口実(p203)