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summary

東京難民

東京難民の写真

普通の大学生が、親の経営していた事業が倒産した都合で、学費と生活費が振り込まれなくなり、突然通っていた大学から除籍され、住んでいたマンションから追い出され、仕事を探す間に、所持金がみるみる無くなっていきホームレスにまでなってしまう若者について書かれた小説です。

読んでいて、とてもリアル感があり、実際にモデルとなる人がいたのだろうなと想像できます。主人公の徹(とおる)は、最初は友人の家に居候しますが、その後、ネットカフェを転々とした末に、住み込みの寮に入って仕事をするものの、事件に巻き込まれるなどして長続きせず、ついにはホームレスの人と一緒に暮らすまでになります。

どん底の状態でこの本は終わってしまうのかとハラハラしながら後半を読みましたが、偶然にも父親とであることができ、彼女もできそうなところで、お話は終わっています。数年後には逞しくなっているであろう徹をイメージでき、読後感はとても良かったです。

一番の主人公の収穫は、底辺まで落ちることで、自分にとって何が重要なのか、幸せを感じるには、多くのお金や高価なお酒や食べ物ではなく、規則正しい生活をして運動をして、気の合った仲間と美味しく御飯を食べることだと気づいたことだと思いました。

主人公が偶然再会した父から貰った言葉で印象的なものがありました。「過去に縛られるな、いかなる過去も肯定しろ、そうすれば過去は糧になる」「過去は、すべて自分の選択である」このフレーズは覚えておきたいと思いました。

この本を読んで、毎日仕事があって給料がもらえる生活をしている自分を改めて見直し、自分の人生にとっての幸せは何かを考える良い機会を得ました。