・法人税の実効税率とは、税法によって定められている国税の「法人税」、地方税の「法人住民税」「法人事業税」の3つの税を合計した法定の税率である(p22)
・2014.4から、法定正味税率は35.64%へ38.01%から下がった(p23)
・2006年に法人企業の申告所得金額の公示制度が廃止されたので、個別企業の納税情報を分析するには、時間と労力と高度な専門知識が必要となる(p25)
・2013.3月期で実効税負担率の低い大企業ベスト10には、銀行が多く入っている。三井住友FGは、0.002%。五期通算でも同様、メーカでは小松製作所がランクイン(p31、43)
・実効税負担率が低い原因は、2009年に設けられた「外国子会社の配当益金不算入制度」の恩恵がある。受取配当額の95%を益金に参入しないというもの(p51)
・日産の場合、在外連結子会社の税率差5%とある、そこから逆算すると子会社を日本におくよりも、法人税額が258億円安くなったことになる(p53)
・企業が他社の株式を取得した場合、その受取配当金は課税益金に参入しなくてもいい「法人間配当無視」が認められている(p61)
・受取配当金の多い会社として、トヨタ自動車2.3兆円、本田1.1兆円などがある(p63)
・ユニクロの実効税負担率は、6.92%(52.3億円、税引前利益7565億円)である、これは、独英中国の法人税率(20%台)よりも低い(p82)
・2011年法改正により、欠損金の繰り越しが9年に延長、日本航空は2018年まで法人税を払わなくて済む(p84)
・資本金1-5億円の中堅企業が、法定基本税率(25.5)とほぼ同じ率を負担していて負担率がもっとも高い。資本金1億円以下の法人には、軽減税率(15%)適用されるが、資本金100億円以上の企業の負担率は9.6%。原因として、受取配当金の益金除外、繰越欠損金を差し引く「損金算入」がある(p89)
・受取配当金は試算によると、2003からの9年間で65兆円、資本金10億円の大企業が9割の57兆円(p96)
・円安が進行した今では、海外子会社や関係会社から配当金をドル建てで受け取ると、円安差益により笑いが止まらない(p110)
・アイルランドに実体のある会社と、登記のみのペーパーカンパニーの2つの間に、実体のないオランダの会社を介在させてライセンスを譲渡すると、支払が非課税になる。これらを管理する会社をタックスヘブンのバミューダ(イギリス領)におくと、アイルランド国内の会社は法人税も免除(p132)
・国境をまたぐ節税戦略を利用するIT企業は、ソフトをダウンロードする際の知的財産権の使用料を、ライセンス譲渡により低税率の子会社に移し替えられる。デジタル経済に税制が追い付いていない(p136)
・全国250万社の中小企業(資本金1億円以下)のうち黒字法人は3割程度(p169)
・現在の日本財政が弱いのは、税の不公平さに起因することに気付いた(p188)