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本を読む人だけが手にするもの

本を読む人だけが手にするものの写真

・20世紀型の成長社会は、日本では1997年を境に終焉した。バブルの象徴とも言える2つの証券会社(山一、三洋)の倒産、3つの銀行(北海道拓殖、日本長期信用、日本債権信用銀行)の倒産である(p15)

・20世紀型の成長社会が象徴する「みんな一緒」(7割方の人は幸せになれた)という時代から、21世紀型の成熟社会が象徴する「それぞれ一人ひとり」という時代に変わった。(p15)

・それぞれ一人の幸福をつかむための軸となる教養は、自分で獲得しなければならない、そのためには読書が欠かせない(p21)

・親が教えてくれるのは、親の生き方・親のやり方、その親たちは黙っていても7割方が幸福になれる時代を駆け抜けてきた人たち(p23)

・人生の捉え方とは、人生の幸福の実現のためにどういうテーマを持ち、どういうベクトルに向かって進んでいくかということ(p24)

・日本の場合、携帯メールが、宗教の代替機能として、つながったような気になるという側面が大きかった感じがする(p25)

・ネットだとキーワードで調べたものしかヒットしないが、本は検索では結びつかないようなものも拾ってこられる(p29)

・パチンコをするか否か、ケータイゲームをするか否か、読書をするか否かで、約10人に一人の人材になれる(p37)

・本と読むことで限りなく、エキスパートの報酬水準に近づいていくが、本を読まないと限りなくフリーターのそれに近づいていく(p39)

・余命50年とすると、30万時間の生活時間(睡眠時間を除外)の間に、4つの分野(個人的・組織的vsメディア・リアル)から、どのようなインプットをして、どのようなアウトプットをするのかが、人生を生きる、ということ(p43、45)

・読書は、著者を通して、個人的でリアルな体験を味わうことができる手段である(p46)

・解像度の高いものを見れば見るほど、人間のイマジネーションのレベルが下がってしまう。あいまいな部分を想像する必要がないから(p51)

・読書によって身につく力とは、集中力と、バランス感覚である(p53)

・脳内に沈殿している、知識・技術・経験のかけらを結
びつけるために、3種類の触媒が必要。それが、読書・遊び・芸術、である(p68)

・成長社会から成熟社会へ移行するとは、わかりやすく言うと、ジグソーパズル型思考から、レゴ型思考への転換。ジグソーパズル型思考の問題点は、変更が利かないということ。レゴ型思考は、一人ひとりの納得解をつくれること(p72,73、74)

・村上龍氏の書かれた「半島を出よ」を読むことは、彼がそれに傾けた人生を読むことになる。構想から10年の思索、200冊を超える書籍や資料、大量のインタビュー取材を、共有することになる(p78)

・本を読むことは、それを書いた人がその場にいなくても、その人の脳のかけらとつながるための道具になるということである(p80)

・自分の不得手な分野、目からウロコが落ちるような内容、あるいはこれまで全く興味が湧かなかったことに目を向けるべき(p85)

・ジェフベソス 果てしなき野望(アマゾン創業者が執筆)、第五の権力(グーグルの未来に言及)の二冊を読むことで、一つの未来の姿を思い浮かべることが可能(p90)

・子供が、ある本を面白いと思うポイントは、本の世界に自分自身を投影できるかどうかである(p103)

・ピーターの法則では、創造的無能=昇進を有難がっていると、あなたはどんどん無能になるという警告に対するアドバイス、を解説している。これが組織と仕事のパラドックスの正体(p107)

・純文学を読まないと人間として成長しない、と言われて、宮本輝氏の「青が散る」と、連城三紀彦氏の「恋文」を読んだ(p110)

・どんな人でも1万時間(5年から10年)没頭して取り組めば、コミュニティの中で自分の立ち位置が確保されるということ(p122)

・日本人は初対面のときに油断しすぎている、初対面でのマイナスイメージを二回目、三回目で払しょくするのは不可能に近い。初対面の時に相手の心をつかまないと、その次はない(p129)

・つながるための優秀な道具が充実すればするほど、人間が人間につながろうとする意欲、スキルを削いでしまう。このことに気づくかどうかは大きい(p130)

・成長社会では「情報処理力」が求められたが、成熟社会では「情報編集力」が求められる、言い換えれば、身につけた知識や技術を組み合わせて、納得解を導き出す力(p133)

・人の話をよく聴く、という技術は、読書をすることによっても高めることができる(p144)

・情報編集力を高めるには、5つのリテラシーと1つのスキルを磨く必要がある。一つ目は情報をインプットする技術(国語、英語)、二つ目はロジックする力=複眼思考(数学)、三つめはシミュレーションする力(理科)、四つ目はロールプレイングする力(社会)、五つ目はプレゼンテーションする力(実技4科)、それに加えて、クリティカルシンキング=多面的に捉える(p143-155)

・情報編集力を自分のものにするには、予期せぬ出会い、が重要であり、それを体験するのは「遊び」。遊びには、ルール・ロール(役割)・ツール(道具)がある。(p160)

・大人になってからは、遊びの代りに、旅に出ると良い。予定調和でない事態に、あえて自分を追い込むことがポイント。危機に際して人間は、アタマの中のあらゆる知識と経験を結びつけて編集し、最善の対策を考えようとする(p164、166)

・子供の遊び、大人の旅で極限状況に直面する、読書により、情報編集力が強化される(p167)

・本当に自分に必要な本と出合いたいと思う人には、習慣化した「乱読」を推奨する。予想もしなかった考え方に出会ったり、本を介して道の人物との遭遇が将来的に起こる可能性がある。数をこなすことが大事(p183)