・第二次世界大戦後、2007年までに地球上であった戦争(1000人以上の戦死者を出した軍事衝突)は、38回ある(p16)
・民主度の低い国ほど戦争を起こしやすい、中国・北朝鮮・ベトナム・ロシアの民主度が低い。ロシアは開放的な権威主義体制に分類されているが、プーチン大統領の独裁傾向、野党政治家やジャーナリストの不審死、クリミア・ウクライナ・シリアへの軍事介入があり、民主度が低いとされる(p34)
・自衛隊のスクランブル回数は、以前は対ロシアのみであったが、平成24年に逆転し、対ロシア・中国ともに増加している(p36)
・2016年6月の伊勢志摩サミットで、中国はG7共同宣言(力による現状変更)に反対し、名指しされなかったにも拘わらず、自ら名乗った形となった(p41)
・軍事力に関するリアリズムの要素として、1)有効な軍事同盟を結ぶ、2)相対的な軍事力、リベラリズムを代表するカントの三角形として、3)民主主義の程度、4)経済的依存関係、5)国際的組織への加入、がある(p45)
・周辺の状況が緊迫してきたので、現実にあわない国内向けの時代遅れな説明を解釈変更で一部変更し、アメリカとの同盟関係がより実効的になるよう、法整備を行ったのが、2015年の安保関連法の本質(p57)
・東京都の米軍横田基地内には、国連軍後方司令部が置かれていて、オーストラリア・カナダ・フランス・ニュージーランド・フィリピン・タイ・トルコ・アメリカ・イギリス・イタリア・南アフリカの11か国が日本と国連軍事地位協定を締結、8か国が司令部としての使用を続けている(p66)
・朝鮮戦争については、朝鮮半島での機雷掃海の歴史もある。交戦中の国の領海での機雷掃海は、国際法上はれっきとした敵対行為であり、交戦行為である(p69)
・国際法上の自衛権は、刑法の「正当防衛」と類推される。英語では、自衛にも、正当防衛にも同じ言葉(self-defense)が使われる(p73、74)
・正当防衛(自衛権)の条件は、緊迫性・必要性・相当性、の三要件である。国際法における「集団的自衛権」では、刑法の正当防衛よりもさらに条件が厳しくなり、「他国の要請がある」ことが追加の条件となる(p76)
・日本の憲法9条の戦争放棄は、1928年のパリ不戦条約を源流とする規定で、これに類似する条文は、韓国・フィリピン・ドイツ・イタリア等の憲法に盛り込まれている(p81)
・第二次世界大戦後にアメリカが関与した戦争は、2007年までで、8つある。朝鮮、後期ベトナム、後期ラオス内戦、カンボジア内戦、湾岸、コソボ紛争、アフガニスタン紛争、イラク戦争(p92)
・ベトナムのように個別的自衛権だけで、集団的自衛権を活用していないと、戦争を仕掛けられることが多くなり危険性が高まる。徴兵制になる可能性も高くなる(p105、115)
・自主防衛の場合のコストは、24-25兆円で、日米同盟のコスト(1.7)に、現状の防衛関係費(5兆円)を加えても、圧倒的に安い(p122)
・集団的自衛権の行使が望ましい理由として、1)戦争リスクを減少、2)防衛費安上がり、3)個別的自衛権の行使より抑制的(p135)
・日米同盟というれっきとした軍事同盟を結んでいながら、集団的自衛権の行使について議論してきたこと自体、非常識であり、諸外国からは「不思議な国」として思われてきただろう(p138)
・日本ではミサイル防衛を、1)イージス艦に搭載するSM3ミサイル、2)拠点防衛用のPAC3パトリオットミサイルの、2段構えで整備している。アメリカは、その間の部分を担当する、THAAD(サード)というミサイルも完備している(p153)
・日本は核兵器の材料となるプルトニウムを、合計48トン所有している、国内には10.8トン。世界で5位(p158)
・日本が提唱する、セキュリティ・ダイヤモンド構想(日本・アメリカ・オーストラリア・インド)、ハブ・アンド・スポークス体制がある(p172)