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summary

SFを実現する 3Dプリンタの想像力 (講談社現代新書)

SFを実現する 3Dプリンタの想像力 (講談社現代新書)の写真

・モノの受送信とは、すなわち、かつては空想だった「遠隔転送(空間伝送)」の技術に他ならない、画面上の文字情報(デジタルデータ)のみをやりとりする現在の情報社会を超えた、「物質データ」をもやりとりするネットワーク社会の次のフェーズが、今目前に迫っている(p5)

・今ここに書き残しておきたいのは、21世紀初頭を生きる私たちが持ちうる新しいビジョン、そしてそれを実現していくために必要な態度(アティチュード)である(p7)

・デジタル革命3.0からは、頭脳だけでなく、ものをつくる「手」「道具」そして「機械」をつないでいくことから始まる。世界中の「つくる手段」が接続されてゆくのです。インターネットを背景に、より強く、外の世界へと働きかけていく(p37)

・私達の細胞のなかには、3Dプリンタと似た機能がもともと備わっている、遺伝情報が書き込まれたDNAの塩基配列は、4種類の記号の組み合わせ(2ビットのデジタルデータ)の列に過ぎない、このデータは、リボゾーム、と呼ばれる細胞内の小器官で、20種類以上の材料に対応づけられ、それらが連結されてアミノ酸が組み立てられる。それらは最終的にたんぱく質をつくる(p41)

・3Dスキャンと、3Dプリンタは、写真における「撮影と現像」の関係になる(p75)

・3Dプリンタは、プリンタ(印刷)という意味では「図書館」につながっているが、3D(立体物)という意味では、土器・石器のならぶ「博物館」とつながっている(p91)

・これまでテクノロジーが届くことが無かった辺境の場所で、大量生産品だけはカバーできなかった、問題解決型エンジニアリングを促進する場所として、ファブラボが広まっている。世界の周縁の地ほど、最先端技術を必要としている(p97)

・リバースイノベーションとは、個別具体的な問題に即した途上国の「現場」でまずイノベーション(新しい情報の組み合わせ)が起こり、それが先進国へと逆流することを説明した概念(p110)

・いまでは各デジタル工作機械が、バラバラに分かれている。それはかつての、ワープロ・シンセサイザー・ビデオデッキ、のように感じられる。それらが、また、その一部がソフトウェアに改宗されながら、パーソナルコンピュータ、というひとつの装置に統合されたように、今はバラバラの工作機械が複合機となり、最終的には汎用的な機械に統合される未来が考えられる(p122)

・ロングテールが示すように、新しい時代とは、大ヒット作がなくなる時代ではなk、大ヒット作による独占が終わる時代である(p179)

・マサチューセッツ州でできた法案は、自分の自動車は自分が好きな工場で修理できる、というもの。この法案では、自動車メーカ各社に対して、州内の自動車保有者や修理業者にすべてのサービス情報を公開するように義務付けている、メイン州でも法案提出(p187)

・今回は、家内制手工業ではなく、歴史上初めて、ネットワークにつながった、デジタル工作機械による「家内制機械工業」である(p189)

・長さを2倍にすれば、面積は4倍、体積8倍、つまり重量も8倍となる、縮小模型では、自重がかかった実寸大でどれくらい耐えられるかを完全に実験できない(p214)

・ガリバー旅行記のガリバーの場合、地面と接する足の面積は、12の2乗で144倍、144倍しかない足の面積で、1728倍(12の3乗)の体重を支えることはできない。これが空想と現実の大きな違い(p215)

・コンピュータの画面上のデジタルな文字は、細かな光の点(ドット)の集まりである、この「ドット」が、手に触れられる物理的な「粒」となって、立体となって取り出すこともでき、ディスプレイに戻すこともできる(p228)

・フィジタルなものづくりとは、ある単位をもとに、バラバラに組み立てたり分解したりするような、本質的に終わりのないものづくり、である。この性質をもったものとして、1)木組み(組む)、2)折り紙(折る)、3)編み物(編む)、がある(p249、250)