・日本の経済成長率の落ち込みが欧米諸国と比べて小さくなっているのは、「真水」に相当する財政出動・減税措置の対GDP比を見ると、日本は11.3%と米国に次いで2位と高いから(p22)
・2012年12月に始まった景気拡大期間が18年10月に終わり、翌11月から後退局面に入った、期間は71ヶ月で「いざなみ景気:02.2-08.02)」の73ヶ月に届かず戦後2位の長さとなった、3位は「イザナギ景気:1965.11-70.7」の57ヶ月である(p32)
・今回のコロナショックは世界的なサプライチェーンの寸前という「供給ショック」もあるが、人の移動制限を伴うビジネス停止により一気に需要を喪失する「需要ショック」の面がむしろ強く、昭和恐慌と同様の経済政策が必要と言える(p37)
・リーマンショック時に財政政策があまり効かなかった理由は、財政政策(減税、給付金)とともに大規模な金融緩和を行わなかったこと、そして財政出動の規模がショボかったこと(p48)
・経済政策には大別すれば、1)公共事業、2)減税・給付金、3)融資・保証がある。真水とは、1)のうち用地取得費(事業費の2割程度)を除いた部分、2)は全額、3)は含めないので、1)2)を合算したものを指すことが多い。2)でも消費に回らないと短期的にはGDP創出に繋がらないし、3)がないと企業倒産に繋がる(p53)今年度補正予算で手当てされるのは29.2兆円、財政投融資12.5なので、真水は16.7兆円(p81)
・国債を日銀が買えば利払い償還負担はないので、財政は実質的に悪化していないというのが正しい。つまり、日銀の通貨発行益で賄うので、将来世代への付け回しはない。コロナ強風下では、財政負担がない休業補償によって耐えた方が、経済深kつへの近道になるだろう(p79)
・無償還、無利子を除く実質的な資産塞いでみれば、日本の統合政府ベース(政府+日銀)のバランスシートは、純債務がほぼゼロの状態である(p92)(186)国債残高で見るのではなく、日銀保有分を差し引いたネット国債残高で見るべきである。中央銀行を持たないドイツと異なって、日本は通貨発行益(血税ではない、p120)を利用して一時的な減税が可能になる(p113)
・新型コロナの特効薬やワクチン開発があと半年程度で成功したとしても、回復にはやはり4年程度を要するのではないか(p98)
・筆者のGDP推計法は、輸入の伸び率からGDPの伸び率を推し量るというもの、中国の輸入は、中国以外の世界の国の中国向け輸出の合計に等しいはず、中国の輸入統計は正しいと見て良いだろう。(p126)
・大阪の都というのは、大阪市の代わりに「特別区」を導入することに他ならない、市の代わりに特別区とするのは、市と府の役割分担を明確化するため(p206)