suu3.jp 戻る

summary

マーケティング・ジャーニー 変容する世界で稼ぎ続ける羅針盤

マーケティング・ジャーニー 変容する世界で稼ぎ続ける羅針盤の写真

・今見えないのは、未来の社会ではない、社会が変わっていくのに合わせて、自分はどう変わっていけばいいのか。変容の道筋が見えない(p7)

・この本のタイトルである「マーケティング・ジャーニー」は、著者(神田氏)が20年以上に渡って、2万人以上の経営者とダイアログを積み重ねてきた結果、把握・検証としたもので、新しい成長を実現する事業、すなわち新成長事業を作り上げるプロセスを図式化したものである(p8)

・マーケッターにとって、ウイルスという目に見えない敵との戦いをきっかけに未来からの潮流に乗り込む必要がある、ここには大きく二つの潮流がある。1)反グローバリズムの流れ、トランプ大統領が象徴的に取り組んでいるようにどんどん周辺と壁を築く流れ、これは断絶ではなく移動を制限された結果、ローカルの良き伝統が見直され、それは結局壁の上(クラウド)を伝わってグローバルに広がる。2)デジタル改革(DX)の流れ、移動や人との接触に制限がかかるから、これまで対面で行うように規制、習慣化されていたあらゆる活動が、デジタルで済ませられる様になるビジネス環境の整備が加速する。具体的には、年間に何日休みがあろうとも、社員が一人も出社しなくても成長できるビジネスモデル作りにすぐに挑戦していく会社が勝者となる(p21)

・2024年度の上半期を目処に発行される新紙幣の肖像画についても、今後これと同じような効果が表れると見ている。日々、新札の肖像画を目にすることで肖像画の人物が残した偉業が無意識に刷り込まれていく、そして肖像画の人物のような行動をする人たちが現れると、周囲は自然に協力・応援するはずである。特に注目したいのは、一万円札の渋沢栄一である(p37)

・55年ぶりの開催が決まった大阪万博は、大阪関西という地域のみならず、日本全国の成熟期にある中小企業にとっても、各地域の伝統的な強みと最新技術を組み合わせて、未来を構想していく絶好のチャンスである(p40)

・戦後を井深大、本田宗一郎といった当時の30代が創造したように、2015年以降の70年を作り上げるビジネスリーダーが続々誕生している。彼らは新たな価値観を持っている、金稼ぎよりも「社会改革」に強い関心を持っている。拝金主義とレッテルを貼られた一昔前のIT長者とは違う。こうした経営者が86−87年世代に集中している、私の答えは「ポケットモンスター」である。現代の経営者の50代がハマった物語は「ウルトラマン」であり、自分と異なるものを敵と見做して戦うこと。ギリギリまでスペシウム光線を発射しないのは、目標達成よりもそこに至るまでの過程における気合を根性を重視している。ポケモンの特徴は、敵がいない、ということ。皆で共生するという価値観が培われ、世の中をどう作り上げるかに関心を持っている。次々と課題をクリアするRPGゲームのスピード感に慣れているので、意思決定や状況判断のスピードが早い。クリアな目標があり、ミッションがあり、どうすればポイントを得られるか、評価されるかが明確である(p47)

・達人にしかできないからこそチャンスがある、達人だけができる複雑な作業のうち、誰もができる基礎的な部分をプログラム化して仕舞えば、一流とは言えないでも、二流のレベルの人材を短時間で多数育成できることになる。まさ細分化された隙間時間でできる仕事であれば、本業でなくても副業として取り組みたい人はいくらでも出るだろう(p49)

・なぜ創業20年を経てから本格的成長を果たしている企業は多いのか、強みを生かせるビジネスモデルが明確になっている。社員も安定稼働しているし、その分野において一定の評価も得ていて固定客も獲得している。小さくても事業の核と基盤が整っている(p56)

・ブロックチェーンを使えば、金融機関や公認会計士なしに、全ての人と人が信用によって繋がるようになる。15世紀以来の社会体制の抜本的な変革を引き起こすかもしれない(p60)

・あなたの事業から捨て去るべき常識はないだろうか、捨てた後の空白にイノベーションの種は宿っている(p76)専門家である本人じしんが「自分が間違っていた」と思わせるような気づきこそが、「コマーシャルインサイト」である(p93)

・非常に辛い思いをしているお客様の声に誠実に向き合うことで、自分たちが囚われてきた過去のパラダイムを壊すことができる(p97)

・経産省の調査によれば、2025年の時点でリタイア期を迎える中小企業のうち、127万社が後継者未定である、実に3社に1社が廃業のリスクに晒されている(p101)

・マインドの高齢化を防ぎたいのであれば、スマートテクノロジーを一つ取り入れることである。意識の改革は身につけるものを変えることから始まる。例えば、iPhoneやMacBookから、Google Pixelや、Chromebookを試すなど(p119)

・フューチャーマッピングのベースとなっている「バックキャスト」は、連続の延長線上で考えるのではなく、現在を全て忘れて、未来のあるべき姿から考えることで、現状のパラダイムでは捉えきれないアイデアが生まれる(p128)

・日常生活で新しい人に出会うためにお勧めするのは、読書会に参加すること。それも一冊の本に関して、何人かで自分の見解や感想を述べ合う読書会がいい(p149)読書会のファシリテーションをすると、異なる意見を短時間で調整・統合するスキルを身につける稽古をつけることができる(p151)

・どんなに技術が進化しても売り上げを決定する真実の瞬間には、人と人との出会いがある。その刹那に問われるのは、1本の電話を厭わないかどうかだった。顧客に奉仕することを厭わない人間は、デジタル時代にますます求められている(p188)

・これまでは顧客満足を実現できればマーケッターの仕事は完了であったが、これからは「顧客成功」が重視され始めた。その理由は、満足だけでなく成功するまでしっかりと顧客をフォローしなければビジネスモデルが成り立たなくなった(p222)

・今最も最重要するべき指標は、成約率ではなく、Kファクターである。既存客が紹介してくれた客がどれだけ成約に結びついているかを表す指標である(p226)サービスの一例として「オンボーディングプログラム=自動プログラムで自動的に行う」を行う企業がある、契約した顧客に商品・サービスを日常的に使ってもらうように習慣づけするプログラムである(p228)

・オンライン飲み会の経験を通じて、私(著者)が実感したことは、今や会社の同僚といった近くにいる人よりも、同じ趣味を分かち合える遠くの人の方が仲良くなれる(p234)

・大きな規模の企業を率いるリーダーというより、熱量の高いリーダーが一人いると、その周辺に行政や大学関係者が集まり出す。その熱量の高いリーダーがなぜか共通に関わっているのが「祭り」である。祭りこそ、コミュニティを形成するエネルギーの源泉であり、そこからできたコミュニテイが、その会社のブランド価値を形作る(p242)

・これから日本の教育は「探究学習」に向かう(30年ぶりの大改革)、海外ではPBL:Project Based Learningとして知られる学習法だが、これは完全に社会起業家を育成するプログラムである。これまでは、与えられた学習課題をうまくこなすことが求められていたが、これからは、夢中になれる学習課題を自分で見つけなければならない。少子化が進むにつれて次々と出現する課題を次々と解決する事業を想像することが期待されている、これは教育の本質的な進化である(p249)