suu3.jp 戻る

summary

もうだまされない新型コロナの大誤解

もうだまされない新型コロナの大誤解の写真

・本書の副題「もうだまされない」は、誤った知識を信じ込む自分自身にだまされない、という意味である(p6)

・スーパーやコンビニのレジに設置したビニールカーテンは、却って危険なことがある、目の前の客の飛沫は防げるが、問題はすぐに落ちる大きな飛沫よりも空中を漂うエアロゾルである。ウィルスを含むエアロゾルが入ってきたら、なかなか抜けていかず長時間それに晒されることになる(p16)真に有効な対策は、換気をしっかりすることに尽きる(p18)

・普通の環境下では、テーブルやドアノブの表面には、生きたウィルスはいない、ウィルスは何らかの生きた細胞の中でしか生きることはできない(p21)細菌なら死んだ細胞も餌にして増殖することができるが、ウィルスは生きている細胞の中でしか増えることができない、なので、ウィルスが皮膚から感染することはあり得ない、ただし例外として、イボをつくるウィルスには感染するものがある(p24)ゴーグルもフェイスシールドも無意味である、目から感染するほどの状況なら、鼻から吸っているはず(p28)しかしながら、よく知らない人とキスをしたり、飲み物を複数の人で回し飲み(唾液が直接口に入る危険性がある)は避けておくべき(p30)

・湿度が高い梅雨や夏の時期に多くの人が軽症だったからといって、油断してはならない、次に来る秋冬は流行の規模も重傷者の数も大きくなるのが普通である(p37)

・ウィルス対策の第一の有効は方法は、いわゆる3密の回避、換気の悪い「密閉」空間にたくさん集まる「密集」状態を避けて、複数の人達がまじかに「密接」で騒ぐことはしないということ。またお互いにマスクをする(ユニバーサルマスキング)は大事である(p57)

・医療従事者は自分が感染しないために、患者と接する前にマスクの密着性をテストしておく必要があるが、日常生活である程度換気のできる環境で、人との距離を保つことができ、誰も咳をしていない場合は、普通の人は普通のマスクの正しい使い方さえしていれば何も恐れる必要はない(p68)

・カラオケで歌う前は、緑茶が有効である。緑茶の成分に新型コロナウィルスを殺す作用があるのは、筆者が論文に書いている。口の中でブクブクとうがいをするのが良い(p78)

・PCR検査の偽陽性には2種類ある、1つ目は非常に稀で、反応自体が誤った遺伝子に反応したもの、例えば一部がたまたま同じ塩基配列を持った他の遺伝子、あるいは非常に似た遺伝子に反応してしまう、2つ目は、本当は感染しておらず、たまたま死んだウイルスが検出されたタイプで、無症状の感染者にはこの可能性がある(p102)最初の検査でギリギリ陽性程度のウィルス量だった場合、翌日再検査をして量が減っている、あるいは低値で変わらない場合は、検査時にウィルスのかけらを検出しただけ、または感染したがもう治っている、治りつつあるという段階だと判断できる(p112)

・マスクをしたらいけないこと、それは走ること。走ると顔や体が揺れてマスクがずれ密着性が失われる、走って呼吸が激しくなると強い息で吸い込むので、普通の呼吸ならマスクの繊維に引っかかるはずのエアロゾル粒子がすり抜ける可能性がある。大勢の人がいる駅の階段では、マスクをしていても走ってはいけない(p139)外を歩くだけならマスクは必要ない、熱中症のある時期はなおさらである(p140)

・マスク着用について大事なこと、1)マスクは一日中つけっぱなしで使うものではない、戸外などでは、太陽の下で思いっきり息をすべき、危ないと思ったらマスクをする。一般的な不織布マスクは8時間程度で劣化する、長持ちさせたかったら必要でない時は外す(p143)

・店の中で一番安全なのは、空気清浄機の吹き出し口からの風が感じられるような位置、次に小さなラーメン屋さんとかお好み焼き屋さん、目の前に大型の換気扇が吊り下げられているようなカウンター席、ただし、カウンターと目の前の厨房が仕切られていないことが大前提。換気を確認する(p162)

・新型コロナは主に空気感染なので、無駄な対策の代表格が、アルコール消毒(手の消毒、テーブルや椅子など)であり感染コントロールにはほとんど役に立っていない。手洗いや、水拭き(洗剤入りだとなお良い)で十分である(p177)

・PCR検査でわかるのは、新型コロナウィルスの存在である。ただし分かるのは、検体を採取した時点で、ウィルスの遺伝子がそこにあったかどうか、である。PCR陽性だったとしても、引っかかったウィルスが生きているのか死んでいるのかまでは判定できない(p187)呼吸器系コロナウィルスは、主に人の呼吸器粘膜で増殖する、呼吸器とは、上気道(鼻腔、咽頭、喉頭)と、下気動(気管、気管支、肺)、これらの気動で増殖したウィルスが、咳・くしゃみ、あるいは強い呼吸によって体の外に排出され、それを他人が吸い込むことで新たな感染が起こる、たまに目の粘膜に付着したウィルスが結膜炎を起こすことがある(p192)

・新型コロナはインフルエンザと比べて実に厄介な特徴がある、感染者によっては症状が出る前にすでに感染力を持っているため、ウィルスを排出品がら動けてしまうケースもある。ワクチンも行き渡っていないので、免疫を持っていない人の方が多く、そういう人達は少量のウィルスでも感染する(p195)

・冬にリスクが高まるのは、ウィルスが活発になるからなど、ウィルス自体が変わるからではない、空気の流れに乗ってウィルスを運ぶエアロゾル粒子の挙動が、夏とは変わるから(p196)

・日本で感染者が少なかったことの「ファクターX」を探すには、欧米では感染者が多かったという「逆ファクターX」を探す方が良い、その要因として、行動様式や生活様式である、ハグやキスの習慣の有無、2つ目としては、マスクをする習慣の有無がある(p203)

・全ウィルスの中で生きているウィルスは、1/100から1/1000である、個数からすると、飛沫粒子>ウィルス粒子>生きたウィルス、である(p218)

・インフルエンザで経験しているように、ワクチンはできても血液中に病原体が回ることが病態の中心となる感染症と違って、呼吸器表面の感染症はワクチンで抑えることが難しいと予想される、免疫があってもウィルス量によっては感染する場合がある(p227)ワクチンの恩恵は、感染しにくくなり、感染しても重症化しにくくなる、さらには接客業の仕事についている人なら、ワクチンを打つことで得られるメリットは大きくなる(p230)

・1918年のスペイン・インフルエンザのパンデミックでは、世界中で何千万人もの人が亡くなった、世界人口が18億の時代である。日本でも人口5500万人のうち、2年間で公式記録として、2530万人が罹患した。死者は38.5万人(死亡率は2−5%)で、消えて無くなることはなく小さな流行を繰り返しながら何年も続いた。感染すると亡くなる確率が高い鳥インフルエンザのような強毒性ではなかった。第二波では感染者はずっと少ないが、死亡率は遥かに高かったが原因は解明されていない。筆者としては季節の影響が大きいと考えている。(p242)